アニメVR動画の作り方・手順|参考事例や内製できるか紹介【2024年最新版】

アニメVR動画の作り方・手順|参考事例や内製できるか紹介

「会社のプロモーションのためにVR動画を制作したい」
「実写のVR動画はよく見かけるが、アニメのVR動画はない気がする」
「キャッチーなアニメVR動画を作成できれば、今以上にプロモーション効果が高まるのでは?」

本記事は、会社のプロモーションや他社との差別化のために「アニメのVR動画」の作成を検討している経営者・マーケティング担当者向けに執筆しています。

最近、ビジネスで「VR動画」が活用される場面を見かけます。VR動画とは、「VRゴーグル」を付けることで仮想空間を楽しめる動画です。しかし、実写版のVR動画はあっても「アニメ」のVR動画はまだ珍しく、参入している企業も少ないです。

そこで本記事では、アニメVR動画の作り方や費用について徹底解説します。参考事例もいくつかピックアップしているので、ぜひ自社のアニメVR動画制作にお役立て下さい。

※VR動画の制作をお考えの方は、動画幹事にご相談ください。予算や目的をヒアリングし、最適な会社を選定します。相談料も紹介料も一切かかりません。

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目次
  1. 1. VR動画は「実写」と「アニメ」の2種類
  2. 2. アニメVR動画の制作フロー
    1. 2-1. 1. CG化したい物の2Dイラストを作成する
    2. 2-2. 2. CGツールを使って3次元にモデリングする
    3. 2-3. 3. VR開発エンジンを使って編集を行う
    4. 2-4. 4. データを書き出して公開する
  3. 3. アニメVR動画制作は内製or外注どちらがおすすめ?
    1. 3-1. 内製と外注の判断基準
    2. 3-2. 内製はハードルが高いので制作会社に依頼すべき
  4. 4. 参考にしたいアニメのVR動画4選
    1. 4-1. 世界的画家『ダリ』の作品をVRで再現
    2. 4-2. 海外スタジオ『Baobab Studios』によるアニメVR
    3. 4-3. Googleスタジオが制作したVRアニメ
    4. 4-4. スターウォーズの世界観に入り込める動画
  5. 5. アニメVR動画の外注費用の相場
    1. 5-1. 最低でも40万円程度は見積もっておくべき
    2. 5-2. 動画のクオリティと長さを保つなら数百万円はかかる
  6. 6. アニメのVR動画まとめ
    1. 6-1. アニメVR動画の制作をプロに任せたい方へ

VR動画は「実写」と「アニメ」の2種類

VR動画と聞くと、「360度の仮想空間を体験できる」というようイメージを持つかと思います。まさにその通りですが、VR動画の種類は「実写」と「アニメ」の2種類に分かれます。それぞれは次のようなイメージです。

・実写:360度カメラを用いたVR映像
・アニメ:CG(コンピューターグラフィックス)を使ったVR映像

■実写のVR動画の例

■アニメのVR動画の例

実写とアニメでは、VR動画の作り方が大きく異なります。実写VRの場合、空間を360度カメラで撮影→編集の流れで作成します。アニメの場合はカメラは必要なく、代わりに「CG作成」が必要となります。PC内にCGを用いた仮想空間を作り、VR動画を書き出していきます。

実写版VR動画の作り方については、以下の記事で詳しく解説。ぜひお役立てください。
関連記事:実写撮影版VR動画の作り方とは?具体的なステップや費用を解説

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アニメVR動画の制作フロー

先述したように、アニメのVR動画は「CG(コンピューターグラフィックス)」の技術が必要です。カメラで撮影したものを編集する実写版に対して、アニメは映像そのものを作らなければならないため、編集の内容やフローが大きく異なります。アニメVR動画の具体的な制作フローは以下の通りです。

1. CG化したい物の2Dイラストを作成する
2. CGツールを使って3次元にモデリングする
3. VR開発エンジンを使って編集を行う
4. データを書き出して公開する

1. CG化したい物の2Dイラストを作成する

三面図とは、対象となる物やキャラクターを「正面」「背面」「横」の3方向から描いたイラストのことです。次のようなイメージです。

3DCG暮らし

画像引用:3DCG暮らし

三面図は手書きでも作れますが、それでは時間がかかるため、「製図ソフト」の活用がおすすめです。たとえば、Solid Edge 2D Draftingなど2Dイラストを作成できるソフトを利用して、正確な三面図を作りましょう。作図する際は、「3面すべての寸法が合っているか」「CG化させたときに違和感がなさそうか」などのポイントを押さえましょう。

■Solid Edge 2D Draftingで2Dイラストを作成する様子

Solid Edge 2D Draftingで2Dイラストを作成する様子

画像引用:Solid Edge 2D Drafting
(上記URLをクリックすると動画が見られます)

三面図がなくてもCG制作はできます。しかし、三面図なしでいきなりCGを作るのはおすすめできません。キャラクターの頭の高さや股下の位置など、細かい部分のすり合わせができていないためです。三面図なしでは映像が荒っぽくなってしまうため、細かい描写をしたいのなら三面図は必須といえるでしょう。

2. CGツールを使って3次元にモデリングする

CGのお仕事拝見!>>モデラーの仕事 | CGWORLD Entry.jp

画像引用:CGのお仕事拝見!>>モデラーの仕事 | CGWORLD Entry.jp

モデリングとは、立体物を計算して形にする作業を指し、この段階でイラストを2次元から3次元に落とし込みます。モデリングではCGツールを使用します。モデリングによって、PCの中に三次元空間を作り出します

例えばAUTODESKのMAYというツールでは、直感的な操作でモデリングやアニメーション作成が可能。海や雨などの液体から戦闘シーンや動物の毛など、よりリアルな映像を描くことができます。

■MAYでモデリングやアニメーション作成する様子

3. VR開発エンジンを使って編集を行う

VRの開発エンジンを利用し、まずはモデリングを行ったデータのインポートを行いましょう。データをインポートできたら、光や素材、アニメーションなどの設定を行います。

たとえば、代表的なVR開発エンジンとして、「Unity(ユニティ)」があげられます。UnityではノンプログラミングでVR制作ができることから、VR動画制作が初めてのユーザーから根強い支持を集めています

Unityを使った編集風景が公開されているので、こちらの動画をご参考ください。

VR動画を閲覧する際は「VRゴーグル」も必須。ゴーグルがなくても二次元の映像を見ることができますが、ゴーグルがある方が本当に体験しているかのような臨場感や没入感を味わえます。例えばVRゴーグル「DPVR/DPVR P1 Pro 4K」を利用した場合、4Kディスプレイで映像を見られたり、本体側面のタッチパットでそのまま操作できたりと、VR動画を楽しむことができます。

DPVR/DPVR P1 Pro 4K

画像引用:DPVR/DPVR P1 Pro 4K

4. データを書き出して公開する

作成した動画を公開しなければ、ユーザーはYouTubeなどで見ることができません。編集が完了したら、最後にアップロード作業を行いましょう

企業のホームページやYouTubeなど公開媒体は多くありますが、YouTube公開を代表例として紹介します。YouTube上でVR動画を公開する際は、動画に特定のメタデータを付ける必要があります。メタデータとは、本体のデータに関する付帯情報のことです。

VR動画の場合、「動画」に対して「360度」という追加情報を付け加えます。メタデータを挿入する際は「360 Video Metadata」など専用のソフトを活用しましょう。

※アニメVR動画の制作をお考えの方は、動画幹事にご相談ください。予算や目的をヒアリングし、最適な会社を選定します。相談料も紹介料も一切かかりません。

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アニメVR動画制作は内製or外注どちらがおすすめ?

VR動画を制作する際、「内製できるのか、それとも外注しなければいけないのか」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。特にアニメのVR動画となると、実写の動画よりも難易度が高くなるため、内製のハードルも高くなります。

内製と外注の判断基準

ひとつの判断基準として、内製と外注のメリットとデメリットをご紹介します。

 

内製

外注

メリット

・制作コストを抑えられる

・コミュニケーションロスが少ない

・クオリティを担保しやすい

・社内リソースを使わずに済む

・制作会社側が機材やソフトを揃えてくれる

デメリット

・CG映像を作れる人材が必要

・ノウハウ習得に時間がかかる

・制作コストがかかる

・コミュニケーションロスが生まれやすい

おすすめの企業

・CGのVR動画を作れる人材がいるが

予算に限りがある企業

・自前でVR動画を作ることで

ノウハウを蓄積したい企業

・ある程度の予算は用意できるが

社内リソースがない企業

(リソースを割きたくない)

・クオリティ重視のVR動画を作りたい企業

社内にCG技術やVR動画を作れる人材はいるが予算に限りがある場合は、内製がおすすめです。反対に、社内リソースはないが質を重視したい場合は、制作会社に外注するのが良いでしょう。

内製はハードルが高いので制作会社に依頼すべき

内製も理論上可能ですが、ゼロベースからCG映像を作っていくのは大変です。制作会社に依頼した場合でも1ヶ月程度はかかるので、自力でゼロから学習し、制作すると考えると数ヶ月は必要になります。仮に対応できる人材がいても、本人に大きな負担がかかってしまうでしょう。

制作会社への外注は社内リソースを使わずに済みます。アニメのVR動画に特化した会社に依頼すれば、機材やソフトの用意から三面図の作成、モデリング、編集までワンストップで引き受けてくれるでしょう。内製では実現できない高クオリティの動画を納品してくれます

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参考にしたいアニメのVR動画4選

アニメVR動画の作り方についてお伝えしましたが、それだけではイメージを掴みにくいかと思います。そこで本章では、ぜひ参考にしたいアニメのVR動画をいくつかご紹介します。

世界的画家『ダリ』の作品をVRで再現

スペインの世界的画家『ダリ』の作品をヴァーチャル空間に再現した動画です。次のような特徴があげられます。

・同氏が制作した絵画『ダリの夢』をVR化
・仮想空間内を360度歩き回ることができる
・ドラッグ&ドロップで視点を変えられる

この動画は、ダリが制作した絵画『ダリの夢』をVR化したものです。砂漠の真ん中からスタートし、空間内を360度歩き回ることができます。しばらく進むと、大きな「塔」が出現。この塔の中を歩いたり登ったりもできます。

また、マウスのドラッグ&ドロップによって自由に視点を変えることも可能です。地上から空を見上げたり、塔の上から見下ろしたりと、さまざまなアングルから空間を楽しめます。

2Dだと空を見上げることはできませんが、VRなら可能です。星空や飛行機などのアニメーションも作成できるため、より臨場感のある映像に仕上がるでしょう。特に絵画・映画などクリエイティブなものを実写化する際に活用しやすいでしょう。

海外スタジオ『Baobab Studios』によるアニメVR

海外の名作CGアニメーション映画の監督などにより設立されたスタジオ「Baobab Studios」が制作したアニメVR動画です。次のような特徴があります。

・ウサギと宇宙人の物語
・登場人物の表情や動きがコミカルに描かれている
・山や森など景色の解像度が高い

ウサギと宇宙人が遭遇することから始まるこの動画。ナレーション以外で言葉を使うことなく、登場人物の動きや表情のみでストーリーが進んでいきます。海外の有名アニメーションスタジオで作られただけあって、動画のクオリティは非常に高いです。

山の上に雲がかかっていたり、太陽の日差しが鮮明に描かれていたりと、細かい部分もしっかりと再現されています。本当に自然の中にいるかのような感覚になります。

たとえば、日本史や世界史の「戦」など、広い空間にたくさんの人や物があるような状況の再現に役立つでしょう。視聴者は臨場感あふれる映像によってより興味をもって学ぶことができます。

Googleスタジオが制作したVRアニメ

Googleが運営するスタジオが制作したアニメVR動画です。この動画のポイントとして以下のものがあげられます。

・義足の覆面プロレスラーが試合に挑む物語
・格闘技の激しいアクションを細かく再現
・会場の雰囲気もリアルに再現している

義足の覆面プロレスラーが試合に挑むことで、しだいに家族との絆が芽生えていく物語。ほとんどリング上のみの描写ですが、格闘技ならではの激しい動きを忠実に再現しています。

また、会場のスポットライトや観客の声援など、会場全体の雰囲気もリアルに再現されています。本当にリングの真横で試合を見ているような、没入感のある動画です。

実際にその場にいるような没入感を味わえるため、音楽のライブやイベント事業、eスポーツなどに活用できるでしょう。イベントを行う際、実際にどのくらいの人が入ってどのくらい盛り上がるのかのシミュレーションにも役立ちます。

スターウォーズの世界観に入り込める動画

世界的な人気映画「スターウォーズ」の世界観をヴァーチャルで再現した動画です。この動画のポイントとして以下のものがあげられます。

・戦闘機のパイロット目線でVR体験できる
・主人公や無線の声も入っていて臨場感がある
・本当に宇宙にいるかのようなリアリティある映像

この動画の主人公は戦闘機のパイロットです。パイロットが戦闘機を操縦したり、そのまま戦闘が始まったりと、臨場感のある映像となっています。また、周囲に無数の星があったり、宇宙ステーションがあったりと、まるで本当に宇宙にいるかのよう。パイロットや無線の声も入っているため、さらにリアリティが増しています。

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アニメVR動画の外注費用の相場

アニメのVR動画は自前で作るのが難しいため、外注がおすすめだとお伝えしました。では実際に外注するとなればどのくらいの費用がかかるか、見ていきましょう。

最低でも40万円程度は見積もっておくべき

アニメのVR動画では、アニメーションを使う、つまり「3DCG」のVR動画を制作することになります。前編が3DCGであれば撮影費はかかりませんが、企画構成や編集、BGM、ナレーションなどさまざまな費用が発生します。特に「3DCGの編集費(制作費)」の割合が大きいです。

動画のクオリティと長さを保つなら数百万円はかかる

最低40万円ですがコストを重視した場合です。ある程度のクオリティと長さを保つなら数百万円はかかります。3DCG制作は動画1分あたり120万円かかるともいわれています。

3次元上の骨組みを作るモデリングから、データの書き出し、質感や画調を整えるレタッチなど、繊細かつ膨大な作業を必要とします。また、部分的に実写映像を入れる際、ドローンや水中カメラなど専用の機材を使うと1,000万円を超える可能性もあります。

実写VR動画の制作費用の詳細は下記記事をご参照ください。
関連動画:VR動画の制作費用はいくら?事例別の相場や外注費を抑えるコツを紹介!

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アニメのVR動画まとめ

本記事では、アニメVR動画の作り方や参考事例などをお伝えしました。アニメVR動画は、実写動画と違ってカメラでの撮影がない分、CGの制作ノウハウが必要となります。モデリングやレンダリングなど難しい技術が必要になる上に工数もかかるため、自前での制作はハードルが高いです。一定のクオリティを保つためにも、制作会社へ依頼することをおすすめします。

アニメVR動画の制作をプロに任せたい方へ

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