- 更新日 2022.10.19
タクシー動画広告(タクシーサイネージ)の効果・費用・事例まで徹底解説します!
タクシーの広告といえば、以前は座席や窓に貼ってあるステッカーやパンフレットを指しましたが、現在は動画を流す車両が増えています。
後部座席に設置されたモニターで動画を流すことで、静止物より大きな広告効果が見込めるため、広告出稿を検討されている方も多いです。
しかし、未経験者にとっては様々な不安とハードルがあります。
- タクシー広告の動画を作る費用は?
- どうやって出稿したらいい?いくらかかる?
- どんな動画を作ればいい?
そこで本記事ではタクシー広告の動画制作・出稿を考えている方に、上記の疑問に回答します。
この1記事で、基本的な知識は網羅できますので、初めて動画を担当される方も安心してください。
※タクシー広告に使う動画の制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はお気軽にご相談ください。あなたの目的・予算にあった最適な制作会社を「人力で」マッチングします。
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タクシー動画広告の効果・メリット
まずは「そもそもタクシー広告って効果があるのだろうか?」と不安な方のために、タクシーの動画広告のメリットを解説します。メリットを知ることで、どんな動画を作るべきかも見えてきます。
ビジネスマン層にリーチできる
画像出典:一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会
タクシー動画広告のメリットは、ビジネスマン層にリーチできることです。一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会の「平成30年度 タクシーに関するアンケート調査結果」を見ると、タクシー利用者で最も多い職業は会社員で、会社経営者も合わせると乗車する職業全体の約52%を占めます。
そして、通勤や商用時の乗車が最も多く、仕事モードの時間に利用するため、タクシー広告はビジネスマンをターゲティングしたBtoB商材の広告に向いています。
さらに、タクシーの乗車時間は平均18分間と言われており、何度も広告を目にする可能性が高いことも大きなメリットです。
ノイズが少なく動画に集中できる
2つ目のメリットはタクシーはノイズが少ないこと。同じ交通広告でも、電車のような大人数の共有スペースと違って個室に近く、車内が狭いので、動画が目に入りやすい環境です。
モニターも眼前60センチと近い位置にあり、動画にも集中しやすい場所なのです。
さらに、自分で運転しているわけではないので手が空いており、動画を見てそのままタクシー車内で検索してもらえるメリットもあり、コンバージョンにも寄与します。
タクシー広告では、申し込みや購入などに直接つながる動画を狙うことも戦略の一つです。
タクシー動画広告の代表例と費用・料金の目安
続いては、タクシー動画を広告出稿するサービスを3つ紹介します。サービスについての詳しい説明は基本的に東京の金額を紹介しますので、地方の料金に関しては下の表を目安にしてください。
◎地方版タクシー広告料金の目安(MKタクシー)
形式 |
想定表示回数 |
枠数 |
広告料金と再生単価 |
最大60秒 音声あり |
12万回 |
1枠 |
60万円(1回5円) |
最大30秒 音声あり |
10万回 |
5枠 |
40万円(1回4円) |
最大30秒 音声あり |
8万回 |
10枠 |
20万円(1回2.5円) |
引用:ラクスル株式会社「タクシー広告」より
GROWTH
1つ目のサービスは『GROWTH』。都内の大手タクシー会社5社の約11,000台の後部座席にモニターを搭載しています。都内タクシー利用者カバー率40%、月間リーチ数750万人というシェアを誇ります。
広告の出稿もシンプルで、たったの3ステップ。
- 公式サイトのカレンダーから空き枠を確認して申し込み
- GROWTH側でクリエイティブを考査
- 配信開始
料金体系は以下になります(2020年9月時点)
形式 |
タイミング |
想定表示回数 |
枠数 |
料金 |
①最大60秒 |
乗車後1本目 |
150万回 |
1枠 |
600万円 |
②最大30秒 |
乗車後 2〜6本目 |
120万回 |
5枠 |
400万円 (再生単価3.3円) |
③最大30秒 |
②終了後 |
80万回 |
10枠 |
200万円 (再生単価2.5円) |
※掲載期間はすべて1週間です。
Tokyo Prime
Tokyo Primeは東京を中心に全国主要12都市で動画広告を配信する日本最大のタクシー・サイネージメディアです。
全国のタクシー台数は50,000台、東京台数で19,000台もあり、月間リーチ数は2,500万人という規模。ただし、動画広告の配信は全国一律で行い、指定可能エリアは以下に限定されます。東京が入っていないことが特徴です。
- 札幌
- 神奈川
- 埼玉
- 千葉
- 名古屋
- 京都・大阪・神戸
- 福岡
Tokyo Primeの出稿料金は以下です(2020年9月時点)
形式 |
タイミング |
想定表示回数 |
枠数 |
料金 |
①最大60秒 |
乗車後1本目 |
160万回 |
2枠 |
600万円 |
②最大30秒 |
乗車後 2〜5本目 |
120万回 |
8枠 |
350万円 (再生単価2.9円) |
③最大30秒 |
②終了後 |
90万回 |
20枠 |
240万円 (再生単価2.7円) |
※掲載期間はすべて1週間です。
ISCENE
最後は、東京都23区を中心としたタクシーに約700台にモニターを設置する『ISCENE』です。
掲載台数は先ほどの2つより少ないですが、特徴はモニターがタッチパネルになっていること。気になる動画があれば、画面をタップすることで動画の詳細を見ることができます。
配信完了後には、再生数・再生完了数・詳細タップ数のレポートが分かることもメリット。広告費は以下です。
◆発車後 1本目:月額140万円/1本のみ
◆発車後 2本目以降:月額70万円/最大20枠
タクシー広告動画を制作会社に依頼する料金の目安
続いてはタクシー動画広告の制作をプロに依頼する場合の料金の目安を紹介します。タクシーで流れる動画は基本的にすべて60秒以内の動画。種類は商品やサービス紹介が大部分で、企業紹介の動画もあります。
商品・サービス紹介動画の料金(アニメーション)
特徴 |
相場 |
アニメの質 |
制作期間 |
既存のイラストの 組み合わせ |
10〜30万円 |
低 |
1ヶ月 |
オリジナルイラスト × 簡易アニメーション |
30〜100万円 |
中 |
1.5〜2ヶ月 |
オリジナルイラスト × リッチな動きにする |
100〜200万円 |
高 |
2〜2.5ヶ月 |
フレームバイフレーム |
200万円〜 |
高 |
3ヶ月以上 |
商品・サービス紹介動画はアニメーションと実写の2種類に分かれます。以下の理由からアニメーションで制作されることが多く、先にアニメの価格から紹介します。
- サービスを分かりやすく解説することに向いている
- 演者や撮影場所、撮影機材が不要
- 表現の幅が広く無形商材に向いている
- サービスが変わっても追加料金で修正できる
4パターンの大きな違いはアニメの質の差です。上の3つはモーショングラフィックスと呼ばれ、どちらかと言えば動きはカクカク。
普段、テレビや映画で目にするようなアニメのクオリティは、最も費用が高いフレームバイフレームと呼ばれる種類になります。
商品・サービス紹介動画の料金(実写)
特徴 |
相場 |
撮影条件 |
制作期間 |
価格を安く |
10〜30万円 |
ロケ:1ヶ所 キャスト:社員 機材:1カメラ |
1ヶ月 |
分かりやすい 表現を入れる |
30〜80万円 |
ロケ:1、2ヶ所 キャスト:社員 機材:2カメラ |
1〜1.5ヶ月 |
役者を入れて こだわって作る |
80〜200万円 |
ロケ:1、2ヶ所 キャスト:プロ 機材:2カメラ |
1.5〜2ヶ月 |
本格的な動画を 作りたい |
200万円〜 |
条件次第 |
3ヶ月以上 |
4つの価格帯の違いは「撮影場所の数」「プロの演者を使うか」などです。演者を自社で用意するかプロの役者に依頼するかで動画のクオリティは大きく変わります。
そして、基本的に撮影は1日1箇所に限定されるため、いろんなカットを想定して撮影場所を増やすと費用も増えます。実写動画の場合、基本的に撮影場所は1or2箇所程度と考えてください。
商品・サービス紹介動画の価格に関する詳しい情報は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:商品・サービス紹介動画の費用と料金相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】
会社・店舗紹介動画の料金
特徴 |
相場 |
撮影条件 |
撮影時間 |
制作期間 |
画像のみの スライドショー |
撮影なし |
なし |
2週間〜1ヶ月 |
|
社員インタビュー 社内風景 |
ロケ:社内 演者:社員 機材:1カメラ |
1日 |
1〜1.5ヶ月 |
|
仕事密着 コンセプトムービー |
ロケ:1ヶ所 演者:社員orプロ 機材:2カメラ |
2日以上 |
1.5〜2ヶ月 |
|
CGなどの 特殊な演出 |
ロケ:複数 演者:社員orプロ 機材:2カメラ |
2日以上 |
3ヶ月以上 |
相場は大きく上の4パターンです。価格の違いは主に、撮影の規模(スタッフの構成や人数、必要機材数など)といった「現場の費用」によって差が出ます。
会社・店舗紹介動画の費用に関する詳しい情報は下記の記事を参考にしてください。
関連記事:会社・店舗紹介動画の費用と料金相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】
参考にしたいタクシー動画広告の事例
最後に、実際にタクシー動画の広告で使われた参考事例を5つ紹介します。有名タレントを起用したCMもありますが、大事なのは動画の中身・構成です。芸能人の知名度や好感度は気にせず、動画のポイントを押さえてください。
サテライトオフィス
1つ目は、会社のテレワークをサポートする「サテライトオフィス」のサービス紹介動画です。
この動画のポイントは、冒頭のシチュエーション。美女の登場させ、映像に引き込んでいます。動画の構成において、いきなり知らないサービスを訴求しても多くの視聴者は動画を見てくれません。スマホを触ったり、PCで仕事をしたり、同乗者と喋ったりするでしょう。
尺が短いタクシー広告動画は、冒頭の掴みが重要。この動画のように、気になってしまうシチュエーションを用意することがポイントです。
採用管理プラットフォーム「HERP ATS」
2つ目の事例は採用管理プラットフォーム「HERP ATS」の紹介動画です。
オフィスの化粧ルームでOL2人が会話する、よくある日常風景の設定。しかし、「新しい彼氏をスクラムした」と、サービスの鍵である「スクラム採用(全社員が一丸となり取り組む採用方式)」とかけたユニークな会話を盛り込んでいます。
この動画のポイントは30秒の短い時間の中で、「スクラム」というキーワードを何度も連呼していること。呪文のように何度も繰り返されることで、視聴者の頭から離れなくなり、つい検索をしてしまう効果があります。
すぐにコンバージョンに結びつかなくとも記憶定着を促すことで、時間差で購入や申し込みにつなげることができる動画事例です。
人材育成サービス「shouin(しょういん)
3つ目の事例は人材育成のクラウドサービス『shouin』のサービス紹介動画です。雑貨店で働く新人女性を主人公に、慣れない仕事に戸惑うなかで、「shouin」を活用することで、動画でわからない部分を覚え、店長と円滑なコミュニケーションを取る姿を描いています。
この動画のポイントは、新人、店長、本社スタッフ3者の視点からサービスの魅力を描いていること。それぞれの立場で共感を得ることで、ターゲット層を広げています。
通常は、あれもこれも詰め込めすぎると何も伝わらない動画になりますが、きちんと三者三様の使い分けができている事例です。
でりでりバーベQ
最後はバーベキューのレンタルサービス『でりでりバーベQ』の紹介動画。とにかく低価格の制作費の事例です。
音声はなく、撮影もなしという写真だけのスライドショー。字幕を特大サイズで表示し、インパクトを演出しています。
バーベキューと美味しそうな肉という素材力があって成せる動画。タクシー広告は配信費も必要になるため、動画の制作費を抑えたい企業がほとんど。
バーベキューや肉など、素材の力で勝負できる場合には参考になる事例です。
タクシー動画広告まとめ
以上、タクシー動画広告に関するノウハウを解説してきました。今後は無人タクシーの導入など、どんどん技術が進歩していきます。
そのうちVR動画、AR動画を見られるタクシーの登場など、さらに進化した動画広告が登場するかもしれません。
タクシー広告はビジネスマン層にリーチでき、狭い車内で動画を目にする可能性が高い広告。その代わり、出稿費など、多大な費用がかかる広告の一つです。
本記事で紹介したポイントを押さえ、失敗のない動画広告を作ってください。
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この記事を書いた人

松田 光正
専門分野: 動画制作,編集,ライティング
株式会社ユーティルライター・編集者。スポーツ新聞社での校正・校閲を2年経験し、髪の毛の情報サイト「ヘアラボ(旧ハゲラボ)」にて2年半のライター経験を積む。動画の知識を取材しつつ、圧倒的な初心者目線のコンテンツをお届けします!
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