ショートムービーの事例まとめ!企業ブランディングのための作り方も解説【2024年最新版】

企業ブランディングに動画を活用するマーケティング担当者から「ショートムービー」が注目を集めています。ただし、下記のような悩みもあります。

・短編映画と異なるショートムービーとは?
・ショートムービーから得られる効果は?
・どのような活用方法がある?

本記事では意外と知らないショートムービーの基本を解説するとともに、企業のマーケティング担当者が参考にしたい事例、企業ブランディングに役立つショートムービーの制作ポイントも紹介していきます。

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目次
  1. 1. ショートムービーとは?
    1. 1-1. 目的は企業ブランディング
    2. 1-2. ショートムービーを作るメリット
    3. 1-3. ショートムービーの活用方法
  2. 2. ショートムービーの事例7選!
    1. 2-1. 企業ブランディングに活用できる4つ
    2. 2-2. 感動系2つ
    3. 2-3. アニメ
  3. 3. ショートムービーの作り方3ポイント
    1. 3-1. 目的を明確にする
    2. 3-2. ターゲットを明確にする
    3. 3-3. メッセージを1つに絞る
  4. 4. 効果を発揮するショートムービーまとめ
    1. 4-1. ショートムービーの制作をプロに任せたい方へ

ショートムービーとは?

明確な定義はありませんが、ショートムービーとはコーポレートサイト・YouTubeなどで公開する場合は2分以内、SNSで配信する場合は1分以内に収める動画を指します

なお、映画業界などで「ショートムービー」と使われる場合は、5分から30分程度の短編映画を指すことがほとんどです。

「視聴者の心に残るメッセージを短時間で伝えられる」特徴を持つショートムービーは、動画マーケティングに応用して企業の認知度を高めるのに最適。多くの企業担当者から注目されているのは当然といえるでしょう。つまり、本記事で紹介するショートムービーとは、企業がマーケティングに活用する動画を意味します。

本来、ショートムービーはショートフィルムとも呼ばれる短編映画を指し、ストーリーテリング(テーマ・メッセージを物語で伝え、視聴者に強い印象を与える)という映画の手法はそのまま、上映時間を20分程度に凝縮したフォーマット。本記事で紹介するショートムービーとは異なりますのでご了承ください。

目的は企業ブランディング

ブランディングとマーケティングの違い

ショートムービーは主に企業ブランディングを目的として活用されます。商品・サービスに込められた想い、企業の考え方・理念などを「物語」として伝えることで視聴者の共感・感動を呼び、自社、あるいは自社ブランドのファンになってもらえる効果があるのです。

「動画広告」ともっとも異なるのは、この点にあるといえるでしょう。商品・サービスを直接的にアピールする動画広告は、PR色が強く企業側の都合による一方的な配信という押し付けがましさから、一部ユーザーに抵抗感を与えてしまうリスクも。視聴者が望んでいなくてもネット上やSNSなどに表示される動画広告はマイナスの印象を与えるリスクがあります。

一方、ストーリー形式で間接的に企業イメージをアピールできるショートムービーなら、抵抗感を与えることなく動画を視聴してもらえます。動画再生をユーザーが「能動的」に選択できるのもショートムービーのポイントです。

ショートムービーを作るメリット

動画広告が敬遠される傾向にあるのは、一般消費者の意識・行動が、インターネットの普及とともに変化したからだと考えられます。必要な情報は「検索」して探すのが当たり前の現代では、受動的な情報より自らが「能動的」に取得した情報にこそ、ユーザーは価値・信頼を感じるのです。
つまり、ユーザーの能動的な行動を促す間接的な表現で、自社・自社ブランドの信頼感・好感度を高められるのが、ショートムービーを制作する最大のメリットです。

動画再生を能動的に選択できるショートムービーは、SNSとの相性がいいのもポイント。動画に感動・共感したユーザーによるSNS拡散、ブランドへの信頼感・好感度が高まったユーザーからの能動的なアクションが期待できるメリットもあります。

ショートムービーの活用方法

・自社商品・サービスの購入
・問い合わせや会員の申し込み
・採用活動など

ブランド価値を表すバロメーターでもある「信頼感」「好感度」が高まれば、多くのユーザーを自社のファンとして獲得できます。ユーザーが自社のファンなら、競合よりも自社商品・サービスを選んでもらえる可能性が高まるでしょう。自社の考え方・理念に共感したユーザーなら、一緒に働きたいと考えるかもしれません。

つまり、企業ブランディングに有効なショートムービーは、自社商品・サービスの購入、問い合わせ、採用活動などに活用する方法が考えられます。ただし、ショートムービーの役割は、あくまでもブランド価値を高めること。ブランドの確立が簡単ではないのと同様、ショートムービーを活用した企業ブランディングもじっくりと取り組む必要があるのです。

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ショートムービーの事例7選!

企業ブランディングに活用できる4つ

古河機械金属「恋する女子高生カナコ」

動画の長さ:1分39秒

140年以上の歴史を持つ「知る人ぞ知る」産業機械メーカー、古河機械金属のショートムービー。創業150年を控え「誰もが知っている」会社へと成長するため、産業機械に「恋する女子高生カナコ」シリーズを展開。

「恋愛ドラマ」という視聴者が共感しやすいテーマを活用することで、「古河気合筋肉」プロジェクトで認知度向上に努めています。ユニークなアイデアが光るのはもちろん、新入社員として就職したカナコのエピソードも含めてシリーズ化。リクルート動画としての側面も持たせています。

積水ハウス

動画の長さ:30秒

大阪市に本社を持つ住宅メーカー、積水ハウスのショートムービー。ベースが欲しいけど一歩踏み出せない、そんな女子高校生の背中を押してくれるハマオカモト演じるショップスタッフ。日常のハレの瞬間を支えてくれるのは、いつでも安心して帰れる家なんだ、そんなメッセージを住宅への訴求を一切廃して演出されているのが特徴

一生に一度買うか買わないかの商材を扱う、住宅メーカーならではのブランディング戦略です。

SMRJ「社畜ミュージアム」

動画の長さ:1分52秒

独立行政法人中小企業基盤整備機構(SMRJ)のショートムービー。「お手上げスライダー」「戦慄のミッドナイトコール」「月曜、襲来」など、社会人なら思わず「あるある」と苦笑してしまう社畜社員の現状を美術品にして表現。

企業ブランディングとは異なりますが、視聴者の共感を呼ぶことで「働く人を、もっと笑顔に」「日本の中小企業を支えたい」という理念を持つSMRJへの問い合わせを促しています

JR東日本

動画の長さ:2分30秒

JR東日本がワーケーションについて紹介するショートムービーです。

ワーケーションは「Work」と「Vacation」を掛け合わせた造語で、旅先で休暇を楽しみながら仕事をするという新しい働き方。

観光名所やレストラン、ホテルの紹介はもちろん、客室やロビーで仕事している様子も動画にしています。ワーケーションプランを申し込めばどのようなことができるのか、わかりやすく紹介している動画です。

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感動系2つ

東京電力ホールディングス:TEPCO速報 「家族になる篇」

動画の長さ:3分58秒

TEPCO速報 「家族になる篇」は東京電力ホールディングスのイメージショート動画です。

結婚を前にしたカップルの温度差があり、女性が男性の行動を理解できないまま動画は進んでいきます。ある夜、女性の実家が大雨で停電。

男性は天気アプリ「TEPCO速報」をダウンロードしており女性の両親の安否を気にします。結婚して家族になる前の悩む様子が上手に描かれながらも、「TEPCO速報」を上手にアピールしています。

大塚製薬:「見えないもの」篇 フルバージョン

動画の長さ:4分35秒

「見えないもの」篇 フルバージョンは、大塚製薬が制作している企業イメージのショートムービーです。新型コロナウイルスの流行により、人と会えなくなった生活を描いています。

‍バックミュージックには、森山直太朗の「さくら」が流れ、試験勉強に打ち込む姿やリモートで授業を行う教師や、中止になった部活動の様子も動画にしています。

以前と違う生活環境の中でも上手に、代表商品である「カロリーメイト」を紹介しているショートムービーです。

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アニメ

大成建設「シンガポール編」

動画の長さ:31秒

大手総合建設会社「大成建設」のショートムービー。同窓会の連絡に想いを馳せながらも、未来を向いてシンガポール地下鉄建設プロジェクトに打ち込む女性技術者。だれかの青春を乗せて走る「地図に残る仕事」のやりがいを、アニメというわかりやすい手法で表現しています。

「君の名は。」の新海誠を監督に起用したほか、ナレーションを長澤まさみ、音楽をスキマスイッチが担当。潤沢な予算があってこそ成立するショートムービーです。

以上がショートムービーの参考動画です。長くても3分程度というのがショートムービーの一般的な再生時間ですが、同じように企業ブランディングを目的にするブランデッドムービーでは、もう少し長めの動画活用されます。イメージしている動画はもう少し長いと感じた方は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:注目を集めるブランデッドムービーの事例まとめ!

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ショートムービーの作り方3ポイント

ショートムービーの作り方3ポイント

企業ブランディングに有効なショートムービーを作るには、短編映画の特徴でもあるストーリーテリングを応用することが基本です。ただし、それだけでは充分ではありません。動画マーケティングに活用することを念頭に、制作時に押さえておくべきポイントがあります。

目的を明確にする

ショートムービーの主な目的は企業ブランディングです。しかし、商品・サービスの購入、採用活動など、企業ブランディングの目的や最終的なゴールはさまざま。必ずしもショートムービーを作るのが正解だとは限りません。まずは、企業ブランディングの目的・ゴールを明確にし、それを達成するのにショートムービーが本当に最適な方法なのか?じっくりと検討することが重要です。

ショートムービーの制作が最適だと判断された場合でも、事前に企業ブランディングの目的・ゴールをしっかりと掘り下げておけば、表現すべき動画の方向性も見えやすくなるでしょう。ゴールへの道筋・動画に必要な要素が明確なら、コーポレートサイトなのか?SNSなのか?公開するための最適なメディアも選定しやすくなります。

ターゲットを明確にする

企業の想い・考え方・理念などをストーリーテリングの手法で伝えるショートムービーは、一見、だれにでもアピールできると考えがちです。しかし、想いを込めた商品・サービスにはターゲットとなる消費者がいるはずであり、採用活動でもターゲットとなる求職者が存在します。

つまり、メッセージを伝えることで、だれの心を響かせたいのか?ショートムービーの対象となる明確なターゲットを設定しなければなりません。

制作したショートムービーに興味を持ってもらえるよう、動画の内容・表現方法を、設定したターゲットに応じて最適化することも大事です。

ペルソナ

そのためには、ターゲット像を年齢・性別・趣味・嗜好などを含めたペルソナ(典型的なユーザー像)のレベルまで落とし込み、メッセージをどのように動画で表現したら共感・感動を呼べるのか?ターゲットの立場で考え抜いていくことが重要です。

メッセージを1つに絞る

コーポレートサイト・YouTubeで2分以内、SNSで1分以内が、ショートムービーの一般的な尺(動画の長さ)であることは解説しました。しかし、マーケティング関連ツールの大手ベンダー「HubSpot」社の調査によれば、メディアごとに最適な動画の尺は、Twitterで45秒、Instagramにいたっては30秒だとされています。

あくまでも目安ではありますが、ショートムービーは短くまとめた方が効果的であるのは間違いありません

このような短時間でも視聴者に響く動画に仕上げるには、ショートムービーで伝えたいメッセージを1つに絞るのが肝心です。本当に重要なメッセージだけを限られた時間内で丁寧に表現すれば、伝えたいメッセージが多すぎて焦点がぼやけてしまう、結局だれの共感も得られなかった、といった動画制作でよくある失敗を回避できます。

ここまでで、ショートムービー制作時に注意しておきたいポイントを紹介しました。しかし、自由度の高い表現が可能な動画だからこそ、気を配っておきたいポイントは多岐に渡ります。動画制作する際には、以下の記事もあわせて参考にしてください。

関連記事:動画制作でやってはいけない注意点を1~10まで全て解説します!
    動画制作の依頼に必要な10の準備リストをプロが解説

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効果を発揮するショートムービーまとめ

本記事では、意外に知らないショートムービーの基本から制作ポイント、制作時の参考にしたい事例までを網羅的に解説してきました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。

◎ショートムービーとは?

・短編映画の手法をマーケティングに応用した動画
・ショートムービーの主な目的は企業ブランディング
・動画の尺は企業サイト・YouTubeで2分以内、SNSで1分以内が一般的

◎ショートムービーを制作するメリット

・自社・自社ブランドへの信頼感・好感度を高められる
・SNSとの相性のよさでユーザーの情報拡散・能動的アクションが期待できる

◎ショートムービーの活用方法

・商品・サービスの購入、問い合わせへの誘導
・採用活動

◎ショートムービー制作時のポイント

・目的を明確にする
・ターゲットを明確にする
・メッセージを1つに絞る

消費者の意識・行動が変化しつつある現代だからこそ、自社・自社ブランドの価値を高めるのが重要。ユーザーの共感・感動を呼び、ブランドへの信頼感・親近感を築けるショートムービーは、その意味において非常に有効なマーケティング手法です。

ただし、動画広告とは異なったアプローチが必要なショートムービーを制作するには、パートナーとしての制作会社選びが重要です。どんな会社に依頼したらいいのか迷っている方は、ぜひ動画幹事にご相談ください。

関連記事:コンセプトムービーとは?参考になる事例や作り方のポイントを解説!

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