- 更新日 2023.10.11
- カテゴリー 動画制作の見積もり・発注
動画制作の依頼に必要な10の準備リストをプロが解説【2023年最新版】
動画制作を依頼する際、なにを準備すればいいのか?そもそも準備が必要なのか?は悩みどころ。その結果、何も準備しないでプロに丸投げする方は少なくありません。しかし丸投げはNG。依頼する側に事前準備は必要です。
そこで本記事では、動画制作を依頼する前の準備を3つの段階に分けて解説します。
- 最低限必要な準備
- 提案の質を上げる準備
- 制作会社に喜ばれる準備
動画制作のプロからヒアリングした意見をもとに、合計10の依頼準備をリストアップしました。準備万端で、制作会社から良い提案を引き出しましょう。
※動画制作を依頼したいが選び方がわからない!という方は動画幹事にご相談ください。
あなたの要件を丁寧にヒアリングし、最適な制作会社をご紹介します。
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【最低限】動画制作の依頼で準備したい3つ
まずは最低限必要な準備を3つ紹介します。動画制作を依頼する前に準備が必要な理由は以下です。
- 見当違いな制作会社を選んでしまう
- 制作会社から良い提案が引き出せない
- 担当者と適切なキャッチボールができない
これから紹介する3つの準備ができていないと、そもそも見当違いな制作会社を選んでしまう恐れがあるので注意してください。
目的を決めておく
動画を作る目的、ゴールを決めておくことは準備の絶対条件です。目的によって動画の方向性・戦略が大きく変わるからです。動画の目的は主に3種類あり、どれに該当するか設定してください。
企業名やサービスの認知拡大
企業ブランドの価値を高めるブランディング
サイト誘導や商品購入、採用などの集客
ありがちな失敗が認知と集客の動画を混同してしまうこと。例えば、認知を増やしたいなら、短い動画の中で社名やサービス名を強調することが正攻法、逆に集客ならサービスの中身やメリットを丁寧に解説することが大事になり、戦略は大きく異なります。
動画の目的は後ほど説明する参考動画の選び方にも関わってくるので、明確にしておいてください。
予算を決めておく
動画制作にかけられる予算も事前に決めておいてください。良い制作会社はクライアントの予算を考え、最適な動画を提案してくれます。
逆に予算が曖昧だと制作会社の提案もブレてしまい、戦略もボヤけてしまいます。さらに動画は追加料金が発生する場合があるので、あらかじめ上限を決めておかないと制作費が予想外に高騰する可能性もあります。
もし、予算をハッキリと決められない場合は、制作会社に作りたい動画のイメージを伝え、どれくらいの制作費がかかるか聞きましょう。
納期を決めておく
動画をいつまでに納品してもらうかの納期も決めておいてください。納期は修正が発生する場合を想定しましょう。一度、制作した動画も確認時に修正が発生する可能性もあります。
「説明会やイベントに使用する」「商品やサービスのリリースまでに必要」など、どうしても期日を延ばせない事情がある場合は、制作会社に伝えておきましょう。
日数のかかる撮影や完全オーダーメイドの動画などは、数週間の完成と見込んでいても、実際は数ヶ月かかるなど想像以上の期間を要するケースもあります。動画制作の制作期間や料金相場は以下のページから確認してください。
関連記事:プロが教える動画制作の費用・料金相場【相場早見表・料金表つき】
【重要】動画制作会社の提案の質を上げる4つの準備
次に制作会社の提案の質を上げる準備を解説します。制作会社が動画の企画案を作るとき、上の4つがあると「誰にどんな動画を提供するべきか」「動画の落とし所(誘導線)は何が良いか?」などが決めやすく、動画全体の構成がより具体的になって出てきます。
参考動画を用意する
制作会社へ依頼するときの王道が、過去の事例から「〇〇に近い動画を作ってください」と伝えること。参考動画があれば制作会社側も話がスムーズに進行しやすくなります。例えば上の映像を参考動画にして「採用が目的で、この動画がイメージに近いです」と依頼すると方向性が明確になります。
ただし、アニメ動画によくあるケースですが、日頃見ているクオリティを基準にしてしまい、数十万円の制作費で「テレビや映画のクオリティをお願いします」という依頼をしがち。制作会社も途方に暮れてしまうので、参考動画と制作費は確認しておきましょう。
もし、依頼を考えている制作会社に参考動画がなければ、他社の実績動画を用いて「この動画のイメージに近いものができますか?予算はいくらですか?」と確認してください。
ターゲット・ペルソナを設定する
どんな人に動画を刺さらせたいのか? ペルソナ(人物像)も明確にしておいてください。ターゲット像によって訴求のポイント、理解しやすい伝え方、向いている配信媒体なども変わってきます。ターゲットが明確であるほど、強いメッセージ性のある動画になります。
性別、年齢はもちろん、ペルソナの「職業」「住んでいる場所」「家族構成」まで考えられるとグッドです。例えば、子供向けのオモチャの購入を促す動画であっても、ターゲットが母親なのか、父親なのか、30代なのか、50代なのか、祖父母なのかなど、ペルソナによっても動画のテイストは変わります。YouTubeやFacebook、Instagramなど動画を発信する媒体も見極めなければいけません。合わせて次の3点も考えておくといいでしょう。
- 既存客に新しいサービスを伝えるのか
- すでにニーズはある見込客なのか
- まったく新しい未認知の客層なのか
ペルソナ・目的が明確であれば制作会社も動画の戦略を提案しやすくなります。
配信する媒体を決めておく
動画を配信するメインの媒体も事前に決めておいてください。公式サイトで掲載するのか、タクシーや電車などの交通広告なのか、テレビなのか、YouTubeなのか?Twitterなのか?それぞれ向いている世界観(娯楽性の強いもの、カチッとした真面目系のものなど)が変わってきます。
さらに適切な動画の長さ、納品ファイル形式、画像の解像度、撮影機材も媒体ごとに異なります。Webの小さな画角と違い、テレビや大型モニター、セミナーのプロジェクター、映画館などで流す場合は画像が荒くなってしまいます。その場合は鮮明に撮れるカメラを使うため、制作費も変わってくるのです。
企業説明会、商品説明会で流すものなのかSNSで流すのかなど、メインの媒体は決めておいてください。
動画の長さを決めておく
動画の長さがどれくらいの尺になるかも設定しておいてください。30秒以内、60秒以内、120秒以内などザックリで大丈夫です。基本的にはターゲットと配信媒体によって異なりますが、準備の段階で必要な理由は次の2つ。
- 長さによって制作費が変わる
- 動画内に盛り込むメッセージの数が変わる
制作費は動画の長さによって大きく変わってきます。詳しくは先ほども紹介したプロが教える動画制作の費用・料金相場【相場早見表・料金表つき】を参照してください。また、詰め込めるメッセージの数も変わります。
- 30秒前後の動画→メッセージは1つか2つ
- 60秒以上の動画→メッセージは3つ
90秒、120秒の動画になってもメッセージ数は3つまで。例えばNHK『プロフェッショナル』のような50分の番組でも、下のようにメッセージは3つに絞っています。
- 現時点の活動や実績
- 過去の失敗談(挫折経験)
- これからのチャレンジ
それ以上多くなると、視聴者に刺さらなくなるからです。60秒以下の動画であればメッセージは1つか2つに絞っておきましょう。読む媒体と違い、動画はメッセージ数を詰め込むことができません。伝えたいメッセージから逆算して、動画の長さを決めるのもいいでしょう。
メッセージを決めたらストップウォッチで計っておこう
メッセージを決めたら自分で音読して何秒になるかは計っておいてください。枠内に収まると思っていても、いざ喋ってみるとオーバーすることが多々あります。動画で話すセリフは60秒で180文字までが目安。どれくらいの長さになるか、必ず実際にメッセージを朗読してください。
【あると良い】動画制作会社に喜ばれる3つの準備
最後は動画制作会社に喜ばれる3つの準備です。良い制作会社はクライアントの強みを理解したいと考えます。これまで行った施策や課題、動画を作ろうと思った背景などのコミュニケーションも取るとクライアント理解が進み、動画制作会社は喜びます。
上の3つまで準備万端にしておけば制作会社は「競合との差」「具体的な目標数値」まで把握できるため、より動画の提案がしやすくなります。
KPIを設定しておく
動画によって達成したいKPI(重要目標達成指標)を決めましょう。具体的な数値で出すことがポイントです。
- 視聴者数
- 動画再生数
- 広告のクリック数
「〇〇人集客し、〇〇クリックや〇〇コンバージョン(購入数や問い合わせ)を獲得したい」といった具体的な数値があると、制作会社は目標値から戦略を考えやすくなります。
伝えたいメッセージの内容を決めておく
訴求するメッセージも事前に考えておきましょう。メッセージ数によっても動画の長さが変わることは先述しましたが、動画の種類によっても伝えるべきメッセージが異なります。以下が代表例。
- 会社紹介が目的→自社の強み、他社と違う魅力、経営のデータなどを訴求する
- 採用が目的→職場の雰囲気や仕事内容の理解、出世イメージなどを訴求する
メッセージはターゲットや目的によって変わりますが、動画の方向性がブレないためにも制作会社に伝えるといいでしょう。
企業・サービスの資料を用意する
制作会社に提出する自社の会社・サービス資料を用意しておきましょう。ネット上で公開していないものも含め、資料は多いほど役立ちます。
- 会社案内
- サービス・事業紹介
- 営業のプレゼン資料
- 過去の取り組み
良い制作会社は、企業やサービスの特徴、強み、競合との差を理解した上で、動画を制作します。
「こんなものは役立たないだろう」と考えている資料でも、思わぬ武器になるかもしれません。
また、医療系動画や製造業の動画のように、映してはいけない企業秘密が多く特殊な撮影技術も必要な種類は、専門の会社しか制作できない場合があります。撮影・制作その可否の判断のためにも、商品の資料は用意してください。
以上が、動画制作の依頼前に必要な10の準備です。準備が完了したら適切な制作会社を選びましょう。選び方は以下の記事を参考にしてください。
関連記事:プロが教える動画・映像制作会社の選び方・比較のためのチェックリスト
動画制作の基本的な流れ
最後に、動画制作の基本的な流れを簡単に説明します。実際はもっと細かい工程がありますが、ここでは大まかな流れを押さえておいてください。動画が完成するまでを把握しておくと紹介した10の準備もしやすくなります。
企画
第一段階は「企画」です。制作会社は次のような動画を制作する目的などをヒアリングし、クライアントの課題を抽出します。
- 目的
- ゴール
- メッセージ
- ターゲット
- 納期
- 予算
そして課題やゴールをもとに動画のコンセプト、メッセージ、見積書、制作スケジュールなどの企期間案を作成します。ここで適切な企画を立てるために、先ほど解説した10の準備が必要なのです。
また、動画制作会社に依頼する際の要件定義・仕様書の書き方に関しては以下の記事を参考にしてください。
関連記事:動画・映像制作会社に委託する際の要件定義・仕様書の作り方を解説!
絵コンテ作成
正式な発注となった場合、企画を具体化するため絵コンテ(台本)作成に入ります。絵コンテはセリフやナレーション、映像カットを細かく描いた台本です。クライアントからのフィードバックを修正しつつ、徐々に台本を固めていきます。最終OKが出たら「完成台本」として仕上げ、各スタッフで内容をしっかりと共有します。
関連記事:プロが教える動画制作の絵コンテ・構成表の作り方!初心者も実践可能なノウハウ
撮影 or アニメ制作
台本のOKが出れば映像制作の準備に入ります。実写の場合はロケハン(撮影場所の下見)、キャスティング(オーディションなど)の撮影準備、アニメは簡単なイラスト作成(キャラクター、背景、3シーンほどのラフ画)に移ります。
その後、実写は撮影。アニメは本格的なイラスト制作、アニメーション(イラストを動かす)工程に入ります。
編集
最後の工程が編集です。BGMや文字のテロップを入れる、スタジオを借りてのナレーションなど「MA」と呼ばれる編集を行います。ここで動画を確認し、修正がなければ動画の納品です。配信先や用途に応じたフォーマットに変換して完了です。
さらに詳しい動画制作の流れを知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
関連記事:プロが解説する動画制作の流れ!スケジュール・進め方まで
【まとめ】動画制作の成功は準備の徹底で決まる
以上、動画制作を依頼する前の10の準備について解説しました。準備項目を振り返ります。
◎最低限必要な準備
- 目的
- 予算
- 納期
◎提案の質を上げる準備
- 参考動画
- 動画の長さ
- ターゲット
- 発信媒体
◎制作会社に喜ばれる準備
- KPI設定
- 伝えたいメッセージ
- 企業・サービスの資料
依頼前の準備は制作会社と適切なキャッチボールをするため、良い見積もりや提案を引き出すための重要項目。
準備不足は失敗への近道、準備万端は成功への近道です。適切なアドバイス、提案を引き出して目的達成に向かいましょう。
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この記事を書いた人

松田 光正
専門分野: 動画制作,編集,ライティング
株式会社ユーティルライター・編集者。スポーツ新聞社での校正・校閲を2年経験し、髪の毛の情報サイト「ヘアラボ(旧ハゲラボ)」にて2年半のライター経験を積む。動画の知識を取材しつつ、圧倒的な初心者目線のコンテンツをお届けします!
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