- 更新日 2024.12.01
- カテゴリー 動画・映像制作の相場・料金
MV制作を個人に依頼した時の相場とは?企業との比較も紹介【2024年最新版】
MV(music video)制作を検討しているものの、制作会社に依頼するとコストがかかりすぎてしまうとお困りの方もいるのではないでしょうか。そんなとき、有効なのは専門の制作会社ではなく、個人でMV制作事業を営んでいる方にお願いをすることです。
今回は、MV制作を個人に依頼した時の相場や、企業に依頼した時との比較について解説していきます。この記事を読めば、費用を抑えながらMVを制作する方法が分かります。
※本記事中の相場はあくまで目安で参考値です。
個人と企業のMV制作の相場
個人(フリーランス)と企業(制作会社)によって、MV制作の費用は大幅に異なります。個人に依頼する場合の相場はおよそ10〜30万円、企業に依頼する場合の相場はおよそ50〜300万円です。
どちらに依頼しても、MVの完成度や尺の長さによって費用が変動します。また、アーティストがソロかバンドか、撮影場所が屋内か屋外かによってもコストが変わるので注意が必要です。
カット数が少ないソロであれば費用が抑えられ、カット数が多くなるバンドであれば費用が高くなります。屋内はスタジオ代が加算されるため、屋外よりもコストがかかります。
そのため、事前に「どのようなMVにしたいのか」といった最終的な仕上がりを決めて、「何を外注するのか」を明確にしていきましょう。
MV制作費用の内訳と比較
次に、MV制作にかかる費用の内訳と、個人と企業それぞれに依頼した場合の相場の比較について紹介します。
内訳 |
個人に依頼した場合の相場 |
企業に依頼した場合の相場 |
企画費 |
3〜15万円 |
5〜30万円 |
撮影費 |
5〜25万円 |
35〜200万円 |
編集費 |
1〜5万円 |
10〜70万円 |
オプション費用 |
ロゴデザイン...2〜3万円 チラシ作成...1〜3万円など |
|
雑費 |
MVの規模に準ずる |
|
ディレクション |
5〜20万円 (撮影費・編集費など含む) |
5〜25万円 |
台本作成 |
5,000円〜1万円 |
5万円〜10万円 |
音響効果 |
1〜3万円 |
3万円〜15万円 |
ナレーション |
5,000円〜 |
3〜10万円 |
尺の長さ |
30秒…1〜5万円 1分…5〜10万円 3分…10〜30万円 |
30秒…10〜60万円 1分…30〜100万円 3分…40〜200万円 |
それぞれの費用の内訳について、詳しく解説していきます。
※「まずは予算がいくら必要なのか知りたい」という方は、以下のボタンをクリックしてください。おおよその料金を見積もることができます。
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企画費
企画とは、カット割りやカメラワークといった制作方法やMVの目的を確認するための打ち合わせのこと。そこで発生する人件費や調査費などが企画費となります。
個人に依頼すると相場はおよそ3〜15万円で、企業に依頼するとおよそ5〜30万円です。
場面の構成や人物の動きなど、1から全て依頼するとコストが高くなります。そのため、MVの流れやストーリーを、ある程度考えておくと企画費を抑えられるでしょう。
撮影費
撮影費とは、カメラマンやアシスタントなどの人件費、キャストの出演費、カメラの機材費を合計したものが該当します。個人に依頼すると相場はおよそ5〜25万円となり、企業に依頼するとおよそ35〜200万円になります。
コストを削減したい場合、「アーティスト本人が出演する」「カメラは自前のスマホで撮影する」といった工夫が必要です。
編集費
編集費とは、撮影した動画の編集を依頼した際に発生する人件費などを指します。
個人に依頼すれば1〜5万円程度ですが、企業であれば10〜70万円程度かかります。
「CGを取り入れたい」「アニメーションにこだわりたい」といった高度な技術が必要となる場合、費用が高くなるので注意が必要です。予算との兼ね合いを考慮し、妥協できないポイントを明確にしておきましょう。
オプション費用
オプション費用とは、YouTubeの配信管理やライブのフライヤー作成、バンドのオリジナルロゴの作成を依頼した際に発生する人件費などを指します。
個人と企業のどちらに依頼しても、ロゴデザインはおよそ2〜3万円、チラシ作成はおよそ1〜3万円かかります。
個人に依頼する場合は、「ランサーズ」や「ココナラ」といったサイトを活用し、チラシの作成やロゴデザインを得意とするフリーランスに、直接仕事を依頼できます。予算内で「どこまで発注するのか」を考えていきましょう。
雑費
MV制作における雑費は、撮影場所までの交通費や駐車料金など、制作中に発生する費用が該当し
ます。
撮影クルーが大勢になるなど、MVの規模に応じて雑費は変わります。基本的に依頼者側の実費となるので注意しましょう。
ディレクション
ディレクションとは、MV撮影に必要なスタッフの招集、スケジュール管理などの現場指示のこと。そこで生じる人件費などがディレクション費用となります。
企業の場合、相場は5〜25万円程度です。小規模な会社であれば、代表1人でまとめて請け負う場合もあり、企業によってさまざまです。
個人の場合でも、本格的なMVにしたい場合、撮影費、編集費などと合わせて5〜20万円程度かかります。制作前に、ディレクションの対応について発注先とよく確認しておきましょう。
台本作成
台本作成とは、MVに登場する人物のセリフや動きなどのシナリオを設定することを指します。
個人に依頼する場合であれば、「シナリオ+絵コンテ制作」で仕事を募集するMV監督経験者のフリーランスもいます。1万円以下で請け負っている場合もあるので、予算を抑える場合は検討してみてください。
音響効果
撮影した動画に効果音などをつける音響効果は、シャワーの音や鳥の声など、MVに付け加えたい音を効果的に挿入できます。
音響効果の相場は、およそ3万円から15万円といわれていますが、音響効果を取り入れるのに、一般的に公開されている効果音やBGMを利用する場合は、費用が数千円で済みます。
また個人の場合は、エフェクトの量や種類にもよりますが、1万円から3万円ほどで依頼できます。しかし、完全オリジナルで制作会社に依頼する場合は、スタッフの人件費やスタジオ代が費用として計上され、コストが高くなるので気をつけましょう。
ナレーション
内容や状況について説明するナレーションは、MVでは冒頭部分で使われることが多く、歌の世界観をより引き出す演出として使用されます。
企業に依頼する場合の相場は、3〜10万円となっていますが、個人であれば、5,000円ほどから依頼可能です。
「有名なナレーターに依頼する」「ナレーションの収録時間が長くなる」といった場合は、費用が高くなるので注意しましょう。
尺の長さ
尺の長さ(MVの長さ)は、個人と企業のどちらに依頼しても、長ければ長いほど費用が上がります。以下は、尺の長さに伴う相場の一例です。
尺の長さ |
個人の相場 |
企業の相場 |
30秒 |
1〜5万円 |
10〜60万円 |
1分 |
5〜10万円 |
30〜100万円 |
3分 |
10〜30万円 |
40〜200万円 |
また、MVの尺の長さだけでなく、追加でオプションを足したり減らしたりすると、価格は変動します。「どこまで制作を依頼するのか」といった点をはっきりさせて、予算内で納得のいくMVを作っていきましょう。
適正な撮影費用にする3つのコツ
適正な撮影費用にするのには、3つのコツがあります。それぞれ詳しくみていきましょう。
- 複数の依頼先から見積もりをもらって比較する
- 費用の内訳を把握しておく
- 素材を自前で用意する
1.複数の依頼先から見積もりをもらって比較する
個人や企業によって、得意分野や実績は異なります。そのため、複数箇所から見積もりをもらって比較し、希望とするMVを制作できるか確認をしましょう。
例えば、CGを得意とする個人に依頼すると、高品質のMVを制作してもらえますが、その分費用が高くなります。
目指すMVに適した費用となるよう、いくつか個人や企業から見積もりを出してもらい、検討するのがおすすめです。
2.費用の内訳を把握しておく
費用の内訳を把握しておくと、必要な費用と不必要な費用の把握ができます。例えば、「今回のMVは自分達で撮影する」「屋外で撮影する」など、予算内での費用の調整がしやすくなります。
内訳を見れば、「何にいくら必要か」が分かりやすくなるので、納得のいく価格で撮影に臨めるでしょう。
3.素材を自前で用意する
可能な限り素材を自前で用意しておくと、コストを削減できます。例えば、「エキストラを友人に依頼する」など、一部を自分達で準備しておくと、「編集のみ」や「効果音のみ」といったように、部分的にプロへの依頼が可能です。
「どんなMVにしたいか」をよく考えて、自前でできるところは自分達で行い、制作していきま
しょう。
個人にMV制作を依頼するメリットはコストが抑えられること
個人は基本的に一人で作業を行うため、人件費が抑えられます。また、クラウドソーシングサイトでは、実績作りのため安く仕事を引き受けるフリーランスもいます。しかし、あまりに安価だとMVのクオリティが下がる可能性があるため、実績をよく確認するなど注意が必要です。
満足のいくMVにしていくためにも、コミュニケーションをスムーズにできる仕事相手を選んでいきましょう。
個人に依頼するデメリット
個人に依頼する際のデメリットについても、詳しくみていきましょう。
- クオリティを担保するために確認が必要
- 個人のリソースが限られている
クオリティを担保するために確認が必要
仕事を請け負う個人によって、MVのクオリティが異なります。そのため、質を担保するために、制作可能範囲や実績などの確認が必要です。
「依頼通りに作れるのか」「いつまでに完成予定か」といった相談や提案を行い、こまめにやり取りを行いましょう。
個人のリソースが限られている
フリーランスなどの個人は基本的に一人で仕事をするため、限られた時間や制作可能な技術範囲の中で完成させていきます。
そのため追加で希望を伝えても、すぐに対応してもらえないといった可能性があります。事前にポートフォリオや対応の早さ、会話がスムーズであるかを確認しておきましょう。
アニメMVという選択肢もある
実写となると、現場スタッフのスケジュール管理や撮影場所の手配などが必要です。MVをアニメにすることで、制作過程をシンプルにできます。
例えば最近では、Adoの「うっせえわ」がアニメを使ったMVで一躍有名となりました。歌詞を絵で伝えることで、子どもから大人まで幅広い世代に楽しく視聴してもらえるかもしれません。
キャスト出演などの人件費や機材費といったコストも抑えられるので、アニメでの制作もおすすめです。
MV制作を個人に依頼する時におすすめのサイト4選
MV制作をフリーランスなどの個人に依頼する時におすすめのサイト4選について紹介します。
サイト名 |
依頼形式 |
特徴 |
ランサーズ |
|
|
クラウドワークス |
|
|
ココナラ |
|
|
Indeed |
|
|
1.ランサーズ
出典:ランサーズ
「ランサーズ」は、動画編集者などのフリーランスと出会えるクラウドソーシングサイトです。「タスク」「プロジェクト」「コンペ」といった仕事のスタイルを選択できます。
・タスク:1つの依頼に対し、多数のフリーランスが同時に作業を行う仕事方式。
・プロジェクト:見積もり(価格・納期・内容)を募集して、気に入った見積もりをしたフリーランスを選ぶ仕事方式。
・コンペ:最も気に入った提案を出した人に報酬を支払い、その対価として提案を買い取る仕事
方式。
動画編集だけでなく、ロゴやチラシの作成といった仕事も募集できます。利用満足度は98%、登録者数は110万人以上と実績のあるサイト。24時間365日体制のサポートなので、安心して仕事を依頼できるでしょう。(2023年6月時点)
2.クラウドワークス
出典:クラウドワークス
「クラウドワークス」は、オンライン上で仕事を発注できるクラウドソーシングサイトです。「事前仮払い」方式を導入しており、仕事のスタイルは、「タスク」「プロジェクト」「コンペ」から選べます。
・タスク:設問に回答を入力し、クラウドワークス上ですぐに仕事を始めてもらう形式。
・プロジェクト:プロジェクト形式(固定報酬制・時間単価制)固定報酬制は、納品や業務の完了に対して報酬を与える形式。時間単価制は、報酬が1時間ごとの金額で設定され、稼働した時間に合わせて週ごとに支払う形式。
・コンペ:募集した制作物に提案してもらい、その中から採用して報酬を与える形式。
登録者しているフリーランスは480万人と業界No.1の規模です。(2023年6月時点)動画編集やロゴ作成など、気軽に仕事を相談、依頼できるのでぜひ活用してみましょう。
3.ココナラ
出典:ココナラ
知識やスキルを気軽に売り買いできるネット上のマーケット「ココナラ」。動画編集やアニメーション制作、撮影など、450種類以上のカテゴリから多岐に渡って仕事を依頼できます。
「予算」「お届け日数」といった細かいカテゴリーから個人を探せるだけでなく、募集中の案件に質問や相談も可能です。
4.Indeed
出典:Indeed
オリコン顧客満足度で2年連続1位を記録した、求人情報サービスの「Indeed」。(2023年6月時点)
「在宅OK」「フルリモートOK」と記載して募集できるため、全国のプロの動画編集者と出会えるでしょう。
雇用形態を「業務委託」や「正社員」などと選択できるため、短期だけでなく、長期的に仕事ができる制作者とマッチする可能性があります。
動画制作・映像制作に使える補助金
動画制作や映像制作は費用がかかるため、国や地方自治体からの補助金を活用するのがおすすめ
です。
補助金にはさまざまな種類がありますが、今回は2つの補助金について取り上げまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
1.小規模事業者持続化補助金
「小規模事業者持続化補助金(=持続化補助金)」は、小規模事業者が経営を見直し、持続的な経営に向けた計画を作成した上で、販路開拓を支援する制度です。補助金の上限金額は、以下の通りです。
類型 |
通常枠 |
賃金引上げ額 |
卒業枠 |
後継者支援枠 |
創業枠 |
補助率 |
2/3 |
2/3※1 |
2/3 |
||
補助上限 |
50万円 |
200万円 |
|||
インボイス特例 |
50万円※2 |
※1 赤字事業者については、3/4
※2 インボイス特例の要件を満たす場合は、補助上限額に50万円上乗せ
通常枠、特別枠(通常枠・賃金引上げ額・卒業枠・後継者支援枠・創業枠)いずれか1つのみ、申請可能です。
詳しくは、小規模事業者持続化補助金の公式サイト記載のガイドブックをご確認ください。
2.IT導入補助金
「IT導入補助金」は、中小企業・小規模事業者等の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助し、業務効率化・売上アップをサポートするものです。
「通常枠」と「デジタル化基盤導入枠」の違いは、対象経費に該当するハードウェア関連費の有無です。
通常枠の補助金の上限金額は以下の通りです。
枠 |
通常枠 |
デジタル化基盤導入枠 |
||
類型 |
A類型 |
B類型 |
デジタル化基盤導入類型 |
|
補助額 |
5〜150万円未満 |
150万円〜450万円以下 |
〜50万円 |
50万円超〜350万円 |
補助率 |
1/2以内 |
3/4以内 |
2/3以内 |
|
対象経費 |
ソフトウェア購入費、 クラウド利用費(最大2年分)、導入関連費 |
ソフトウェア購入費、クラウド利用費(最大2年分)、 ハードウェア関連費、導入関連費 |
詳しくは、IT導入補助金2024の公募要領をご確認ください。
効果的なMVを作るには目的を定めることが重要
MV制作の目的を定めることで、依頼先が変わります。
例えば、「売り上げ増加のためにMVを制作する」といった目的であれば、マーケティング視点を持って制作や運用を提案してくれる企業に依頼するのがおすすめです。
また、「歌の世界観を伝えたい」といった場合であれば、アニメーション制作や編集を得意とする個人に依頼することで、費用を抑えながら外注できます。
効果的なMVにするためには、「なぜそのMVを作るのか」といった制作の目的を決めておくことが重要です。
MV制作はクオリティと費用とのバランスを考えよう
MV制作はそれなりに費用がかかります。
費用を抑えて制作するには、「個人に依頼する」「補助金を使う」といった工夫が必要です。
MVのクオリティと費用のバランスを考え、納得のいくMVを制作していきましょう。
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