- 更新日 2024.12.01
- カテゴリー 動画マーケティング
ライブコマースの始め方!手順と失敗しないためのコツを解説【2024年最新版】
「ライブコマースを導入したいが、何から始めるべきかわからない」
「ライブコマース配信をスムーズに始められるようにしたい」
「導入に失敗したくないので、ライブコマースのコツや注意点も押さえておきたい」
高い販売促進効果が期待できるライブコマースですが「インスタライブやイチナナライブなどのツールはいくつか知っているが、販売促進を目的としたライブ配信となると、何から始めればよいかわからない」と悩む広報やマーケティング担当者も多くいるはず。失敗しないライブコマースの始め方や、イメージをつかむためにライブコマースの事例も押さえておきたいところでしょう。
本記事では、ライブコマースの始め方を徹底解説します。ライブコマースを成功させるコツ、導入ツールの例などもお伝えするので、ライブコマースを円滑に始めるための参考にしてください。
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ライブコマースの始め方5ステップ
画像引用:株式会社インターファクトリー
早速本題である「ライブコマースの始め方」を紹介します。スムーズに導入するためにも、以下の5つのステップを覚えておきましょう。
1. ターゲット・目的の明確化
「誰に見てもらいたいか」のターゲット設定と、「何のためにライブ配信を行うのか」の目的を明確にしておきましょう。ターゲットや目的が決まっていないままライブコマースを行うと、視聴者の視聴目的や期待に沿っていない配信内容になる可能性があるのです。ライブコマースで何を説明したり見せるといいかが把握できず、曖昧な告知をすることもなるでしょう。よってそもそも集客につながらない、集客できてもすぐに離脱される恐れがあります。
ターゲット層をイメージするためにも、まずは性別や居住地域、興味関心、学歴、職歴などから具体的にターゲットを絞り込みましょう。自社で売り出したい商品がライブコマース向きかを確認することも大切です。ライブコマースは、見栄えがわかりやすく、コスメや食品系などトレンドの変化が早い商品と相性が良いといわれています。
目的を決める際は、「売上」または「ブランディング」のどちらかに絞るのがおすすめです。売上の場合は「売上を◯%上げる」「CVR(全体のアクセスのうちの成約数)を◯%上げる」など。ブランディングの場合は「ブランド認知を拡大する」「商品の口コミやレビューを促進し、ブランド価値を向上させる」などがあげられます。
2. コンテンツ内容の決定
ライブコマースの目的が決まったら、コンテンツ(=具体的に何を配信するか)を決めていきます。コンテンツを決める上で大切なポイントは以下のとおりです。
【ポイント1】どの商品サービスを紹介するか
社内のどの商品・サービスを紹介するかを絞り込みましょう。リアルタイムでの配信となるため、メリットや効果を視覚的に訴求できるか、イメージを簡単に掴んでもらえる商材かどうかが重要です。
代表例をあげると、コスメや食品系は視覚的に訴求しやすいといわれています。一方、筋トレやダイエット用品など配信映えしにくく短期的な効果が見えない商品は、ライブコマースでは魅力を伝えづらいでしょう。ターゲットを明確にしつつ、自社商品がライブコマースに適しているかを念頭においておくことが大切です。
【ポイント2】出演者を誰にするか
ライブコマースの出演者には以下のパターンがあります。
- 外部からゲストを呼ぶ(芸能人やインフルエンサーなど)
- 社員や店舗スタッフを起用する
「予算に余裕がある」「商品の魅力を十分に伝えられる人材が社内にいない」といった場合はインフルエンサーの起用がおすすめです。一方で「使える予算が少ない」「商品の知見が豊富かつ魅力を伝えられる人材がいる」といった場合は、社員や店舗スタッフが配信するのが良いでしょう。
影響力をもつインフルエンサーをゲストとして呼ぶ場合、大きな集客効果が期待できます。ただし、スケジュールのすり合わせやコストがかかるなどのデメリットがあります。出演費用は「フォロワー数×3円」が相場だといわれています。影響力のあるインフルエンサーを起用する場合、フォロワー10万人だと費用は90万円です。出演費用に加えて交通費などの諸経費もかかります。ただし、いくら知名度が高いインフルエンサーでも、自社商品や視聴者との親和性がなければ、販売促進には繋がりにくいので注意が必要です。
店舗スタッフや自社社員を起用するメリットは、手軽に行えることです。ただし、最初は視聴数が伸びにくいため、企画を十分に練る必要があります。例えば、AR技術を活用し、自分の顔写真にメイクを施したかのように見せるバーチャルメイクなどがあります。商品が手元になくても仮想でメイクができるため、ライブコマースでの活用が広がっています。
ゲスト・社員どちらを起用する場合でも、「商品に対する親和性があるか」が重要です。リアルタイムで飛んできた質問に対してすぐに返答できるなど、視聴者に寄り添いつつスムーズに対応できる人を起用する必要があります。
【ポイント3】撮影場所をどうするか
画像引用:Shopify
「どこで撮影するか」も重要です。ほとんどの場合、店舗(事務所)やオフィスから配信を行います。撮影場所は、光の加減や背景で選びましょう。
- 店舗のメリット:明るいため商品が映えやすい、内装や小物から雰囲気を伝えやすい
- オフィスのメリット:機材や設営の手間が少ない、個室を用意できる
ライブコマースを行う際は、明るさや周りの音など、商品の魅力を伝えやすい環境づくりが大切です。アパレルやコスメ、食品などは店舗で配信を行った方が雰囲気も出るでしょう。一方で、文房具やガジェット類などはオフィス環境での撮影でも十分に魅力は伝わります。商品によって必要な環境は異なるため、自社商材にとって何が最適かを考えて撮影場所を選びましょう。
【ポイント4】配信機材は何を使うか
ライブ配信を行うためには、撮影機材が必要です。ただし、どの程度まで映像や音声にこだわるかによって必要機材も異なります。
目的 |
必要機材と費用 |
---|---|
初期費用ゼロで始める場合 |
スマホ:無料 |
コストを抑えたい場合 |
カメラ(USB接続のWebカメラ):約10,000円 マイク(簡易的なピンマイク):約5,000円 |
本格的な映像にしたい場合 |
ビデオカメラ):0,000〜50,000円 ミキサー(音量音質の調節機器):約30,000円 照明(リングライト):約5,000円 |
ライブコマースは、スマホだけで始めることが可能です。その場合、機材費用はかかりません。もう少し映像のクオリティを上げたい場合は、PCにUSB接続できる簡易的なWebカメラやピンマイクを用意しておくと良いでしょう。
本格的な映像にこだわりたい場合は、ビデオカメラやミキサー、照明が必要です。自社の目的や予算に合った機材を選定しましょう。
画像引用:logicool
カメラはとくに上記製品がおすすめ。コンパクトでパソコン上部に置けます。ワイドな画面に加えて自動光補正があるので、自動的に画像を明るくしてくれます。
画像出典:Amazon
ライトは1万円以下の安い照明を買うと光量が足りないと感じてしまう可能性があります。最低でも60ワット相当にあたるものにしましょう。逆に100ワット以上になると眩しすぎます。
複数の音のバランスを調整し、聞き取りやすい音を作るための機材であるミキサーは以下の場合に用意する必要があります。
・複数の人がマイクを使う
・BGMを重ねて配信したい
・Zoomとリアルな会場を中継で繋ぐ
複数の人が同時に中継を行う場合、声の大きさに違いが出て、小さい声の喋り出しが聞こえないなどのトラブルが起こります。それらの音の調整をするために音声ミキサーが必須となります。
参考:Amazon
カメラに内蔵されたマイクでも録音自体はできますが、音声をクリアにするためには、衣服に取り付けて使用する「ピンマイク」や音声をしっかり拾える「ガンマイク」などの外付けマイクが必須です。また、音声が聞き取りづらいと視聴者に悪い印象を与え、動画の離脱率を高めてしまう可能性もあります。そのため、風などの雑音が入るのを防ぐ「ウインドジャマ―」も必ずマイクにセットしてください。
上記はAmazonで販売されているピンマイク。胸元にピンマイクをつけて使用します。ノイズキャンセリングチップを採用しており、騒音を消せるのでインタビュー音声が聞き取りやすくなります。
3. ライブコマースのツールを決定
コンテンツ内容が定まったら、ライブコマースを「どのツールで配信するか」を決めましょう。
【ポイント1】自社配信かプラットフォーム利用かを明確にする
ライブコマースには、「自社配信」「プラットフォーム利用」の2つの方法があります。自社のホームページやオウンドメディアなどへのアクセス流入がある場合は、自社配信でも集客が期待できるでしょう。一方で、集客に自信がない場合はプラットフォームを利用するのがおすすめです。
自社配信は、SaaS型(次項目参照)のサービスを使ってタグを自社サイト内に埋め込むことで、自社サイトにライブコマース機能を実装させる方法です。オリジナリティのある配信ができる、自社サイトのアクセス促進につながるなどのメリットがあります。
一方のプラットフォーム利用では、ECモールやSNSなど既存ツールに備わっているライブコマース機能を活用します。プラットフォーム自体に多くのユーザーがいるため、効率よく集客できます。ただし、配信画面をカスタマイズできないため、自社サイトへの誘導が難しいです。
【ポイント2】ツール(プラットフォーム)の形式を決める
ライブコマースのツールの代表例として、サービス別に「SaaS型」「ECモール型」「SNS型」の3つをご紹介します。いずれもライブコマースが初めての企業でも利用しやすい上に、リリースされているツール数も多いです。
特徴 |
ツール例 |
おすすめの企業 |
|
---|---|---|---|
SaaS型 |
Webサイトにタグを埋め込むことで ライブ配信機能を追加できるタイプ |
TAGsAPI、LiveKit、 |
自社サイトの アクセス数が多い |
ECモール型 |
ECモールが提供している ライブ配信機能を使った |
au PAY マーケット、 |
・自社集客に自信がない ・すでにECサイトを |
SNS型 |
SNSに設定されている |
Instagram、Facebook、 YouTube、TikTok |
・フォロワーの多い ・SNS集客に注力したい |
- SaaS型:Webサイトにタグを埋め込むことでライブ配信機能を追加できる形式
- ECモール型:ECモールが提供しているライブ配信機能を使った形式
- SNS型:SNSに設定されているライブ配信機能を使った形式
SaaS型
SaaS型では、Webサイトにタグを埋め込んでライブ配信機能を追加できます。自社サイトにライブコマース機能を付帯させることができるため、実装がスムーズなどのメリットがあります。
自社のホームページやメディアでアクセスを集めている企業におすすめです。すでに自社サイトのユーザーがいるためスムーズに集客ができるでしょう。自社サイトにそのままライブコマース機能を付け加えられるので工数も少なく済みます。
【ツール例】TAGsAPI
画像引用:TAGsAPI
TAGsAPI(タグズエーピーアイ)は、自社のECサイトにライブコマース機能を追加できる「SaaS型」のツールです。専門的なプログラミングなど複雑な開発をする必要がなく、スマホだけで簡単に配信を始められます。大規模配信やHD配信(1280×720画素以上のハイビジョン映像での配信)への対応や専任コンサルタントによる支援などサービスも充実しています。
ECモール型
ECモール型では、ECモールが提供しているライブ配信機能を使います。出店料がかかりますが、知名度のあるモールに出店することで、モールの集客力を活かしたライブ配信が可能となります。
自社での集客に自信のない企業におすすめです。ECモール自体のユーザーに対してアプローチできるため、配信を見てもらえる可能性は高まります。また、「ヤフオク!」や「au PAY マーケット」などライブコマース機能のついたECモールを運営しているのなら、そのまま同じプラットフォームを利用するとスムーズでしょう。
【ツール例】ライブTV(au PAY マーケット)
画像引用:au PAY マーケット
au PAY マーケットでは、「ライブTV」というライブコマースのサービスを提供しています。国内に約2,500万人いるといわれるauユーザーにアプローチできる、auポイントを活用したイベントを打てる(ポイント倍増キャンペーンなど)といったメリットがあります。また、ライブ配信終了後、30日間のアーカイブ配信が付与されます。
SNS型
SNS型では、SNSに設定されているライブ配信機能を使います。InstagramやFacebook、YouTubeなどに実装されている上に無料で利用できます。
フォロワーの多い企業やSNS集客に注力したい企業におすすめです。フォロワーが多い=すでに自社商品を認知している層が多いともいえます。現在利用しているSNSのライブコマース機能を使うことで、見込み客に対してスムーズかつ効率的にアプローチできるでしょう。
【ツール例】インスタライブ(Instagram)
画像引用:App Store
Instagramでは、「インスタライブ」と呼ばれるライブ配信機能を提供しています。インスタライブでは、ライブ配信の画面内に、商品の公式ページへの誘導ボタンを設置できます。視聴者が押すことができるのは誘導ボタンのみで、直接購入ボタンを押すことができません。ただし国内ユーザーが3,300万人を超える大型アプリなので、活用次第で高い集客力を期待できるでしょう。
4. 視聴者の集客
視聴者の集客、いわゆる「告知」を行いましょう。ライブコマースは視聴者に見てもらって初めて価値が生まれるため、コンテンツ内容と同じくらい「告知」も重要です。
自社サイトをはじめTwitterやInstagram、LINE公式アカウント、メルマガなど社内で検討できるツールはとにかく使いましょう。自社サイトでライブコマースを実施する場合は、トップページに告知画像を添付するのもおすすめです。
また、告知は当日だけでは不十分なので、1週間前からスタートできるのが理想です。告知の際は、いつ・どこで・何時から・どのようなライブ配信を、誰が行うのか、を明確に伝えましょう。
5. リハーサルと配信本番
いざ本番を迎えたいところですが、その前にリハーサルを行いましょう。リハーサルは、できるだけ本番と同じ内容や場所で行うのが理想です。実際にリハーサルを行うと、「明るさを考えるとカメラの配置はここの方が良い」「別の人(撮影現場にいるスタッフなど)がコメントの返信をした方が良い」など、修正点が見えてきます。
ただし、機材が用意できないなど、完璧に本番を再現できない場合もあります。そうした場合は、手持ちのスマホでも問題ないので、進行の流れを掴むためにも一度通しでリハーサルを行っておきましょう。
ライブコマースを成功させるコツ・注意点
1. 高いクオリティを求めるなら高性能カメラを使う
画像引用:JVCケンウッド
スマホでもライブ配信はできますが、ハイクオリティを求めるのなら高性能のビデオカメラを使った方が良いでしょう。その際に目安となるのが「fps(フレーム パー セカンド)」という数字です。これは1秒間の動画が何枚の静止画で構成されているかを示しており、テレビで30fps、映画で24fpsといわれています。4K映像だと「50〜60fps」といわれているので、テレビや映画を上回る映像で商品の魅力を伝えたいなら、高性能のビデオカメラを用意しておきましょう。
上記画像のカメラは、4K対応で雨や砂ぼこりにも強いです。SDカードも2枚挿入可能であるため、長時間の配信でも安心です。
2. 配信トラブルに備える
ライブコマースは「生放送」なので、撮影した内容がそのままリアルタイムで配信されます。そのため、万が一配信トラブルが起こった際の対処法を考えておきましょう。例えば、通信回線が不安定でライブコマースの配信が途絶えてしまう、カメラやマイクの機材トラブルで配信が中断するなどのトラブルです。
固定のWi-Fi回線だけでなくスマホからのテザリング機能も使えるようにしておく、代わりとなる機材を用意しておくなど、万が一のトラブルに備えておきましょう。
3. 配信者・出演者の言動や振る舞いに注意
インフルエンサーなど外部ゲストが出演する場合、彼らの言動や振る舞いにも気を配る必要があります。意図的でなくても、不適切な発言をすれば一気に炎上してしまいます。炎上すれば、商品を提供する会社や出演者にも、売上ダウン・ファン減少などにもつながりかねません。そのような事態を防ぐためにも、事前に発言内容を確認をする、簡単な台本を用意するなど内容をすり合わせておきましょう。
4. 配信開始時刻に気を付ける
ライブコマースを配信する時間も意識しましょう。テレビのように「毎週〇曜日の〇時から」といった固定の配信時間を設けるのがおすすめです。曜日や時間を固定にすることで、視聴者が予定を覚えやすくなり、徐々に配信が浸透していきます。
もちろん、ターゲットによって見てもらいやすい時間は異なります。「20代後半の男性」であれば、朝〜夕方は仕事で見られないため夜間の配信が効果的です。自社商品のターゲット層に合わせて配信時間を設定しましょう。
【まとめ】ライブコマースの始め方について
本記事では、ライブコマースの始め方について以下のポイントを中心にお伝えしました。
・ターゲットと目的を明確にし、コンテンツ内容を詰める(出演者、配信機材なども)
・自社配信かプラットフォーム配信かを決め、ツールを選定する
・コンテンツと同じように「告知」による集客も重要
・本番前に、進行を確認するために「通しでリハーサル」を行う
販売促進につながるライブコマースを配信するためには、ターゲットと目的を定め、視聴者に価値を訴求できるコンテンツ作りが大切です。そのためにも、自社に合ったツールを選定する必要があります。
「自社の商品に合ったツールがわからない」「社内にリソースがない」「撮影準備や制作に時間を割けない」という場合は、一度プロに相談してみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いた人
三浦 麗市
専門分野: SEO、ライティング
Webライター。大学在学中よりSEOライティングを学び後にフリーランスとして独立。また並行して飲食店も経営しています。仕事のモットーは「顧客第一主義」