- 更新日 2024.12.01
- カテゴリー 動画制作の事例
訪日インバウンド動画の事例15選!自治体・企業・学校別に事例をご紹介【2024年12月最新版】
「外国人を呼び込むために動画をつくってみよう」という話が持ち上がった・・・しかし訪日インバウンド対策のために動画をつくる、と言ってもどうつくればいいか分からない、どんな動画がウケているの?とお悩みのご担当者様へ。
MV(ミュージックビデオ)を中心に、プロモーション動画を多数制作してきた筆者が、視聴数の多かった・話題になったインバウンド動画の特徴、動画制作時に気を付けておきたいポイントも解説します。
自治体や企業、学校など団体別に整理しました。ぜひご覧ください。
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インバウンド動画とは?
本来は、交通機関の「自国行き・本国行き」といった意味合いで使われる「インバウンド」。それが転じて、現在では「外国人の訪日旅行・留学」を意味する言葉として一般に浸透しています。つまり、インバウンド動画とは、訪日旅行・留学を計画している、あるいは潜在的な興味を持つ外国人を対象にした、「インバウンド」を促すためのプロモーション動画です。
インバウンド動画の効果
インバウンド動画は、外国人の方の訪日願望を促す、もっとも効果的なプロモーション施策です。訴求力の高い動画、インターネットの活用というインバウンド動画の特性が、インバウンド施策にピッタリとマッチしているからです。
言語の壁を越える動画の訴求力
視覚に直接訴えかける動画は、言語の壁を越える訴求力を持つことが特徴。特に、雄大な自然、古い街並み、地方色豊かな料理などをあるがまま伝えるには、どんな言葉を重ねるよりも1本の動画の方が有効です。写真・テキストが中心で、各国語への翻訳が必要なパンフレット・ホームページでは得られない効果だといえるでしょう。
SNSを活用した拡散力
動画を活用した「動画マーケティング」が注目されているのは、動画とSNSの相性がいい、シェアされやすい、拡散されやすい特性を持つからです。インバウンド動画にもこの特性が当てはまります。日本の魅力を世界中に拡散できるインバウンド動画は、潜在的な訪日願望を持つ外国人の方へのアピールに最適なのです。
インバウンド動画の活用事例15選!
近年、積極的な活用が進むインバウンド動画ですが、どのような内容・演出が最適なのか?まだまだ手探りの状態であるのも事実です。インバウンド動画を作りたい、でもどうしたらいいか分からない、そんな悩みを持つ動画担当者の参考になるよう、地方自治体・企業・学校が取り組む、インバウンド動画の活用事例を紹介します。
地域自治体・観光の取り組み
【福島県会津若松市】
動画の再生時間:3:36
侍の精神を受け継いだ剣道を軸に、4人のフランス人フェンシング選手、福島の少年少女達の触れ合いを描いた動画です。ペルソナとして登場する旅行者が「流水浮木」「騎士道精神」の共通点・違いを体験するなど、明確なターゲットが設定されているのが特徴。動画で使われるフランス語・日本を活かしながらも、英語字幕で幅広くアピールできるよう工夫されています。
【秋田県】
動画の再生時間:3:16
世界的に認知の高まる秋田犬との触れ合いを軸にしたプロジェクト、「秋田犬ツーリズム」の動画です。大都会の生活にストレスを抱えた外国人女性が、秋田犬に会いたい一心で訪日。秋田の自然や伝統芸能、自然、食、地元の人々の触れ合いで癒されていく、ストーリー仕立ての動画です。ナレーション・字幕を廃し、アングル・カット割で動画の魅力を最大化しています。
【島根県出雲市】
動画の再生時間:4:06
神話のふるさとといわれる、出雲市の魅力をアピールするインバウンド動画です。出雲大社を含む観光名所、雄大な自然、伝統工芸、食、人々の暮らしを、空気感も含めて余すところなく表現するため、8Kカメラで撮影されているのが特徴。ドローン空撮、タイムラプス(早送り風の動画)で変化をつけながらも、風のそよぎすら感じられる精細な映像が印象的です。
【佐賀県】
動画の再生時間:5:06
高解像度・高画質に振れやすいインバウンド動画にあって、和装体験・酒造巡り・温泉・絶景など、とにかく佐賀県の観光名所を網羅することに集中した動画です。
これは観光アプリ「DOGAN SHI・TA・TO?」を切り口にする、というアイデアがあってこその構成だといえるでしょう。アプリを活用して観光する、YouTuberのミカエラさんを追うことで自身が追体験している気分に浸れます。
【東京都】
動画の再生時間:1:00
東京ブランドを確立する東京都の取り組み「Tokyo Tokyo」のインバウンド動画です。男性・女性外国人旅行者それぞれの視点から、伝統・最新、雑多・整然といった相反する要素が混在する東京の魅力を、わずか1分の動画に凝縮して表現しているのが特徴。スピーディーかつダイナミックなカット割で、東京という世界有数の大都市ならではの魅力をアピールしています。
【多治見市】
動画の再生時間:2:21
日本らしいBGMとともに特産である焼き物やイベントを動画にしています。日本語が分からなくてもしっかり理解できる構成。ところどころで実際の訪日外国人を登場させ、観光客に共感を得られるような工夫を施しています。
【鹿児島県】
動画の再生時間:2:53
息を飲むような美しい鹿児島の自然をドローンによる4K映像で写し撮っています。BGMも旅行の高揚感を煽っています。旅行者目線ではないのですが、鳥瞰のような画にすることで、空から観光地を眺めているような感覚を楽しめます。
【島根県出雲市】
動画の再生時間:3:13
川や浜、ご飯など何気ない日常を美しく撮り直すことによって土地の素材の良さを引き出すことに成功しています。現地の人にとってはありふれて見える情景でも、高機能・高解像度カメラで撮影することによって、外国人が心惹かれる映像をつくり出せます。
企業の取り組み
【JAL・トリップアドバイザー】
動画の再生時間:2:21
東北の松島の魅力を映し出した動画です。タレントを起用して、旅行者の視点で進んでいきますが、出演者と風景のバランスがよく、没入感のある仕上がりになっています。またカット割りを細かく刻むことで冗長になりがちな旅行動画にメリハリをつけています。
【Tokyo Otaku Mode】
動画の再生時間:7:04
この動画はタレントを立ててガイドする方式を取ることによって、親近感をわかせています。エヴァンゲリオンの舞台「箱根」をアピールすることで、外国人アニメファンの興味を引くことにも成功しています。
【小田急電鉄】
動画の再生時間:2:00
箱根観光の動画です。箱根の名所や日本の四季を美しく感じられるような動画にし、訪日外国人に訴求しています。2分程度の動画に自然や歴史・文化など、その土地の理解が深まるような構成が魅力です。
【JR九州高速船(株)】
動画の再生時間:2:52
四人組の韓国人女性を出演させて、楽しい旅を追体験してもらう仕様になっています。また、韓国から近い九州の立地を活かし、韓国からのインバウンドに絞っていることも特徴です。海外から訪れやすい地域に人を呼び込みたい場合、近さ・利便性を前面に押し出せば大きな魅力になります。
学校の取り組み
【東京大学】
動画の再生時間:11:16
学校のインバウンド対策に有効な、専門性の高さをアピールした動画です。この事例では、仏教の出典の豊富さや、アスリート用義足の研究などが魅力的に語られています。東京大学の強みである歴史はもちろん、銀杏並木に代表される景観の美しさも動画を魅力的に見せているポイントです。
【明治大学】
動画の再生時間:23:51
東京大学の包括的な見せ方と異なり、明治大学は留学生に密着するスタイルで動画を制作しています。この手法のメリットは、外国人留学生の視点から日本(の学校)の魅力を伝えることで、ターゲットに当事者意識を持ってもらえることです。動画を見て親近感を持った人がその学校へ留学を決めることもあるでしょう。
【立命館大学】
動画の再生時間:6:32
海外に姉妹校や提携校が多くある学校では、その展開の幅広さを発信することによって、各外国の生徒やその保護者に親しんで貰うことが出来ます。出来るなら動画らしく撮ることが望ましいですが、この動画にあるように、紙芝居のように変わった演出を採用してみるのも差別化になります。
インバウンド動画を作る際のポイント
今回は、インバウンド動画の中でも視聴数の多いものを選びました。これらに共通するのは、美しさ・楽しさ・面白さなどを追体験できるようなコンテンツだということです。
外国人出演者を起用すれば、視聴者はまるで自分自身が体験しているように感じられます。
美しく雄大な景色を、空気感も含めて撮影することで、日本に来たような気分に浸らせることも可能でしょう。
世界中の視聴者が追体験して楽しめるような動画制作をが心がけることが肝心です。
ターゲット旅行者を明確にし、動画コンテンツ内容を考える
訪日外国人が「なぜ日本に行きたいのか?」を考えることが重要です。
・自然が見たいのか?
・街並みが見たいのか?
・アニメ・マンガの聖地が見たいのか?
・料理を食べたいのか?
目的を想像してみることによって、彼らに訴求する動画の方針がハッキリします。又、自らの特徴・強みを掘り出して、動画に表現しましょう。
ユニークな建物などのオブジェクトがあれば、それをフィーチャーする。独特な食べ物があれば、それを如何に美味しそうに撮るか企画するのがよいです。(ちなみに食べ物のブツ撮りは、撮影者としても大変な仕事でした。湯気を写しとるのは高度な技術が必要で、美味しそうに取れなければCGの依頼などで費用が嵩みます。良い技術を持つ制作会社を紹介いたします)。
そうすれば旅情をくすぐることは間違いないでしょう。
地域性などオリジナルの情報を入れる
地域独自の特徴を打ち出すことによって、視聴者に強い興味を与えられます。
例えば韓国の方から見れば、九州地方は東京よりも圧倒的に近いというアピールポイント持っています。渡航に便利な地理的優位性があるなら、積極的に伝えていきましょう。
また、学校のインバウンド対策の場合、海外の学校にゆかりがあることは大きなアピールポイントになります。外国に姉妹校や提携校がある、交流があるならば、動画に盛り込んで親密度を高めましょう。
SNS活用をはじめ、ターゲットへ届けるための集客導線を設計する
動画活用には、TVコマーシャルを打つ・自社ホームページへ動画を埋め込むなど様々な方法があります。しかし、TVCMは国内限定であり、ホームページだけでは外国人に情報が行き渡りません。インバウンド動画の導線としてはSNSが最適なのです。
導線として優秀なSNSはYouTubeです。利用者数ではTwitter、Instagram、YouTubeの順ですが、動画に相性がいいのはYouTube。
https://www.statista.com/statistics/272014/global-social-networks-ranked-by-number-of-users/
引用:statista
また、Twitter、Instagram、YouTubeの順で次第に写真・映像など視覚情報が増え、言葉の障壁を超えて非日本語話者に伝わりやすいメディアになります。
アニメやマンガなど平面的な表現ならInstagramを入り口にしてもいいかもしれません。
忘れがちな「サウンド」にこだわる
動画を視聴するデバイスとしてスマートフォンが定着したことにより、ミュート(消音)して動画を視聴する方が増えました。しかし、「映画の7割はサウンドで決まる」という映画監督の発言もあるように、動画にとってサウンドはなくてはならない要素です。
ミュートされても内容・アピールポイントが伝わるよう、動画を創り込んでいくのも重要ですが、ピッタリとした「サウンド」があれば、動画の魅力を最大化できます。シーンに合わせたBGMを選定する、楽曲を制作するなどのほかに、話し声・環境音など、動画撮影時の音声収録にも気を付けておくべきでしょう。
インバウンド動画まとめ
インバウンド需要を喚起する自治体・企業・学校の取り組みを紹介するとともに、ターゲット・アピールポイントの分析・設定、戦略など、インバウンド動画制作時のポイントも紹介してきました。
ただし、動画制作自体には手順・方法が確立されているものの、インバウンド動画を含む動画マーケティングには「正解」がないのも事実です。効果を最大化するインバウンド動画を制作するには、なによりも「外国人の訪日願望を喚起するアイデア」が重要だといえるでしょう。そして、それを具現化するパートナーとなる動画制作会社の選定も、忘れてはならないポイントです。
海外からの顧客を呼び込むには、自身のサービスの特徴を洗い出し、一番映える方法を選んで動画にすることが大切です。
動画の構成が肝といえるので、ぜひ他社の事例を参考にしながら動画作りを行なってください!
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この記事を書いた人
梓澤 昌敏
専門分野: 音楽・映像制作、オウンドメディア、ビジネス
音楽・映像制作の現場を経て、スタジオ構築側の業界へ。マネージャー・コンサルタントとして制作現場の構築に携わる一方、自社オウンドメディアの立ち上げを含むマーケティングも担当してきました。現在アメリカ在住。作曲を含む音楽制作も提供しています。
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