セミナー動画の作り方・事例・費用・活用方法を初心者向けに総まとめ【2024年最新版】

コロナ・ウイルスの影響によりリアルなセミナーを開催する企業が減っています。代わりにZoomなどを使って観客なしで配信するオンラインセミナー、いわゆるウェビナーの需要が急増中。これからマーケティングにセミナー動画を活用する方も多いでしょう。

しかし、セミナー動画の初心者にとっては、下のような悩みがあります。

  • セミナー動画を作るときのポイントはある?
  • セミナー動画を作るための費用は?
  • 作ったセミナー動画をどう活用すればいい?

そこで本記事では、上記の悩みに回答し、初心者の方でも最適なセミナー動画を制作・活用できるようにレクチャー。無観客のウェビナーはもちろん、リアルなセミナーの動画ノウハウも解説していきます。

「セミナー動画って講演の様子を撮影すればいいのでは?」と思っている方ほど失敗しやすいジャンル。作ってから後悔しないよう、最後まで読んでポイントを押さえてください。

※動画の制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はお気軽にご相談ください。あなたの目的・予算にあった最適な制作会社を「人力で」マッチングします。

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目次
  1. 1. セミナー動画のメリット・効果
    1. 1-1. コスト削減になる
    2. 1-2. 参加者を集めやすい
    3. 1-3. セミナー動画を再利用できる
  2. 2. セミナーを動画を作る際の5ポイント
    1. 2-1. 動画の目的をしっかり決めておく
    2. 2-2. ターゲットを決める
    3. 2-3. 編集を工夫してテンポよくする
    4. 2-4. 字幕・資料を見せることで情報を補完する
    5. 2-5. 音声に気をつける
    6. 2-6. 動画閲覧後のアクションプランを考えておく
  3. 3. セミナー撮影を制作会社に依頼する料金の目安
  4. 4. 参考にしたいセミナー動画の事例
    1. 4-1. 【22卒向け】USEN-NEXT GROUP|WEB会社説明会 
    2. 4-2. AYANO'ChannelVol.1 旨い食卓
    3. 4-3. 接客講演動画【売れる接客】鈴木比砂江
    4. 4-4. 林修先生がセンター試験・共通テスト現代文の出題意図を徹底解説
    5. 4-5. キンコン西野 伝説のスピーチ「人生に失敗など存在しない」平成30年度近畿大学卒業式
  5. 5. セミナー動画まとめ
    1. 5-1. 動画制作をプロに依頼したいという方へ

セミナー動画のメリット・効果

セミナー動画の3つの効果

最初に「セミナー動画を作っても我々の企業にメリットがあるのだろうか?」と不安な方に、セミナー動画の効果を3つ説明します。

コスト削減になる

まずは、コストを削減できることが動画セミナーのメリットです。無観客もしくは少人数の動画セミナーを開催する場合は、大きな会場を借りる必要がありません

リアルなセミナーであれば会場を借りる「会場費」、マイクやスピーカーなどの「設備費」、受付や後片付けなど会場設営のための「人件費」など、多くの人員や費用が必要です。

しかし、観客を入れないウェビナーにすれば、パソコンやスマートフォン1つでも動画セミナーが開催でき、様々な費用を削ることができます。
しかも、集客できなかったときの赤字のリスクが防げることも大きな利点です。

参加者を集めやすい

ウェビナーであれば会場までの移動がなく、遠方の人でも参加できるため、リアルなセミナーより参加数を集めやすいメリットがあります。

セミナー動画を自社サイトやYouTubeなどにアップしておけば、いつでもどこからでもセミナーを視聴することができます。

ただし、動画は手軽に参加できる反面、離脱しやすいデメリットもあります。PCやスマホで聴いているので簡単に画面を閉じたり、途中で寝たり、そもそも他の用事をしながら聞き流していたりと、リアルセミナーに比べて参加者のモチベーションは低くなります。Easy Come,Easy Goです。

また、リアルな講演であれば、帰る際に会員に申し込むなどの成果も期待できますが、オンラインの動画セミナーはコンバージョンにつながる確率も減ります

そのため、「講演を配信して終わり」ではなく、セミナー動画を見てもらったあとの「次に繋げる」施策を意識することが大切です。

セミナー動画を再利用できる

セミナー動画の良さは、フルバージョンはもちろん、ダイジェスト版などに編集し、2次利用、3次利用ができることです。

例えば、セミナー終了後も社員研修用に使い、企業理念や事業内容、営業ノウハウなどを理解するツールとして使えます。

そして、参加を申し込んだが、どうしても出席できなかった顧客への配信、セミナーに参加した方にも再度、理解を含めてもらうなどのフォローとしても活用できます。それらは顧客満足度のアップにつながり、企業ブランディングやファン獲得などの効果も発揮します。

Webサイトに掲載して集客やサービスの理解につなげるなどマーケティングにも再利用可能。セミナーには参加しなかった潜在顧客の獲得になります。さらに、ホームページに動画を掲載することでサイトの情報や有益性も増え、副次的にWebサイトの強化にもなります。

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セミナーを動画を作る際の5ポイント

セミナー動画の作り方

続いてはセミナー動画を作る際のポイントを5つ解説します。先述したように、セミナー動画はリアルセミナーに比べて離脱されやすいデメリットがあります。

講演をそのまま撮影して終わりではなく、しっかりと構成を考えることが大事です。

動画の目的をしっかり決めておく

まず、動画を作る前に目的を明確にしておくことが大切です。動画は見てもらうことがゴールではありません。動画を見たあとに何らかのアクションをしてもらうことが大切であり、目的に沿ったストーリーを立てることがポイントです。セミナー動画の主な目的は次の3つでしょう。

①認知の拡大(リードを集める)
②見込み顧客の育成(リードナーチャリング)
③獲得・購入(コンバージョン)

自社の商品やサービスを何も知らない潜在客に認知してもらうことが目的の場合は、

・あまり専門的にならないように広く浅く伝える
・動画の時間を長くなりすぎないようにする

上のような動画戦略があります。

すでに自社への認知はあり、次の段階である見込み顧客の育成(リードナーチャリング)が目的であれば、より興味関心を持ってもらえるよう、少し講演の内容が専門的になり、理解を深めてもらう内容になるでしょう。

最後のコンバージョンが目的であれば、セミナー後に申し込みをしてもらうアクション(メール送信や資料の配布など)が必要かもしれません。

このように、目的によってセミナー動画を作る方向性が変わってきます

ターゲットを決める

ターゲットが明確に定めていないと、視聴者が知りたい情報を発信できず、結果的に誰にも刺さらない動画になってしまいます。
ターゲットの決め方は、例えば「自社製品を理解してもらうこと」という目的であれば、自社の製品を購入するか迷っている人をターゲットとした動画となります。まずは社内で何の目的で動画を作るのか、ターゲットは誰かを決めましょう

編集を工夫してテンポよくする

セミナー動画はどうしても尺(時間)が長くなり、間延びして冗長に感じやすいジャンルです。喋っている様子を映すだけの動画であれば視聴者は退屈し、離脱します。

  • ポイントを整理したダイジェスト版を作る
  • 複数の角度から撮影し、映像を切り替える
  • グラフやアニメーションを挿入する
  • 登壇者だけでなく観客のリアクションも映す
  • 重要な部分は字幕で強調する

このように、動画ならではのエフェクト(効果)を活かして緩急をつけ、テンポよく編集することが大切

セミナー動画は、講演の最初から最後までフルバージョンで流す必要はありません。
ポイントを絞って、見やすいように編集できることも動画セミナーのメリットです。

字幕・資料を見せることで情報を補完する

セミナー動画においては字幕や資料の挿入し、情報を補完することも大切です。

登壇者の声に加えて字幕を付け加えることで、より内容が理解しやすくなります。また、字幕は本当に重要な部分だけ字幕にして強調することも工夫のひとつ。動画の目的によって使い分けるといいでしょう。

グラフなどの資料の挿入も動画ならではの演出であり、理解が深まるとともに、視覚的に引きつけられ、退屈になりがちなセミナー動画に緩急がつけられます。アニメーションをつけて楽しい演出をするのも良いでしょう。

字幕やグラフの挿入など、リアルセミナーでは不可能な動画ならではの演出は積極的に活用していきましょう。

音声に気をつける

セミナー動画で陥りやすいミスが、映像ばかりに目がいって音声をいい加減にしてしまうこと。セミナー動画は、トークの内容が最も重要であり、音声を意識することがポイントです。

肝心のトークが聴きとりにくければ、即離脱につながる上に、最後まで聴いてもらっても理解が薄まります。セミナー動画においては、他の作業をしながら音声だけ聴く視聴者も少なくないので、映像よりも音声にこだわってください。

動画を撮影するときは事前に音声を確認し、集音マイクやピンマイクなどのチェックをしましょう。

動画閲覧後のアクションプランを考えておく

セミナー動画は配信して終わりでは意味がありません。動画を見たあとの視聴者のネクストアクションが重要であり、動画の目的によってアクションプランは変わります。

・認知が目的→サイトやサービスの紹介・会員登録に誘導
・集客が目的→お問い合わせ・面談予約などの実コンバージョンに誘導

一例として、SEO対策のツールを販売する会社であれば、「Webで集客するための方法」というセミナー動画の最後に、無料トライアルの申し込みや、Web集客の無料相談の申し込みを案内するなど。

目的や視聴者のニーズに合わせたネクストアクションを考えて制作しましょう。

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セミナー撮影を制作会社に依頼する料金の目安

特徴

相場

動画の長さ

発注先

制作期間

備考

観客0人

(配信用動画)

5〜15万円

30分

個人

中小企業

2週間

カメラ1台固定



観客30〜50人

 (セミナー撮影)

15〜30万円

40〜60分

中小企業

1ヶ月

カメラ2台

編集箇所多い


観客100人以上

50万円以上

60分以上

中小企業

1.5ヶ月

カメラ2台以上

 音声機材必要

(ピンマイクなど)

※費用はすべて会場費を除く

セミナー動画の金額は3つに分類されます。価格の違いは主に会場・観客の規模。

会場が大きくなるほど音を拾うための機材が必要になり、費用も高くなります。観客のいるセミナーはカメラと出演者の距離が遠いので、音を拾うピンマイクやガンマイクが必要になるのです。

5〜15万円で制作する価格帯は、カメラ1台を固定し、登壇者だけの動画。カメラを三脚で固定して撮影します。音楽やナレーション、資料の差し込みなどがなければ、凝った編集がないため納期も2週間前後で制作できます。

15万円以上の価格は、会場を借りてセミナーを行う場合の料金。カメラは全体撮影用と登壇者を追う用の2台。カメラマン1人にカメラ・アシスタント1人が撮影します。

動画にはBGMやナレーション、過去の写真やパワーポイントで作った資料を差し込むなど凝った演出も加えることができます。編集箇所が多いため、制作期間は1ヶ月以上かかります。

観客が100人以上の大会場でセミナーを行う場合は、さらに音声をクリアに拾うための機材が必要になるため、料金は50万円以上が目安になります。

※セミナー動画の費用に関しては専門の記事があります。料金に関しての詳しい説明や、セミナーをライブ配信する際の費用などに関しては以下の記事を参考にしてください。

関連記事セミナー動画の費用と料金相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】

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参考にしたいセミナー動画の事例

【22卒向け】USEN-NEXT GROUP|WEB会社説明会 

最初のセミナー動画は、USEN-NEXT GROUPのセミナーのダイジェストです。

このダイジェスト版で参考にして欲しいのは2つ。まずはどんな会場でも音がクリアなこと。先述したように、セミナー動画の場合は、音が命になります。この動画のように、音声を聴いただけで内容が理解できるようにしてください。

2つ目は、会場のモニター以外にもグラフ等を挿入して動画視聴者に分かりやすくしていること。会場のモニターを映すだけでも内容は理解できますが、きちんと動画の視聴者を意識した編集がされています。
このように、ただセミナーの様子を撮影するだけでなく、「動画ならでは」を意識することが大切です。

AYANO'ChannelVol.1 旨い食卓

2つ目はスタジオをレンタルして撮影したセミナー動画の事例です。スタジオを借りて合成を使うことで、実写とアニメーションの組み合わせや、背景をアレンジすることが可能です。

横にグラフなどCGやイラストを加えると、退屈になりがちなセミナー動画を飽きさせず視聴してもらうことができます

セミナーはトークの中身が重要ですが、最後まで見てもらうためには視覚的な工夫も必要です。

接客講演動画【売れる接客】鈴木比砂江

3つ目は、観客を入れたリアルセミナーの動画事例です。音がクリアで非常に聴きとりやすいです。

この動画の注目ポイントは、カメラを2台使ってアップと引きの映像を交互に分けていること

映像に緩急があるので、10分を超える動画でも視聴者を飽きさせない工夫がされています。
セミナー動画はカメラ1台を固定して同じ画面のまま動かないことが多いですが、長時間の動画は飽きられる可能性が高いため、視覚的な工夫が大切。

また、映像の最後には講演のポイントを箇条書きでまとめているので、視聴者が情報を整理しやすいです。これも動画ならでは技術を活用しています。

林修先生がセンター試験・共通テスト現代文の出題意図を徹底解説

4つ目は有名な林 修先生の講義の事例です。ただし、注目して欲しいのはトーク力ではなく「字幕」

林先生の言葉をそのまま書き起こすのではなく、喋っている内容を分かりやすくまとめたテロップにしています。

トークとは別のテロップにすることで、登壇者の話を聴きつつ視覚でもポイントを整理できるため、さらに理解が進みます。聴覚と視覚の両方を活用することは動画の目的を達成するために大切な手法。

字幕作成に手間はかかりますが、効果を上げるためには、やっておきたい工夫です。

キンコン西野 伝説のスピーチ「人生に失敗など存在しない」平成30年度近畿大学卒業式

最後の事例は近畿大学で行われた西野亮廣さんの卒業式でのスピーチです。再生数は980万回以上あり、すでに視聴された方も多いでしょう。

この動画でも注目して欲しいのは西野さんのトークではありません。観客が笑っている表情など、楽しんでいる様子を撮影して動画内に適度に挿入していること。

会場の盛り上がりを見せることで、セミナーの価値を視聴者にアピールすることができると同時に、単調な画面にならず、飽きさせない効果も生まれます。

観客の撮影用にもカメラが必要なので、製作費は上がりますが、リアルセミナーを撮影する場合に参考になる動画事例です。

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セミナー動画まとめ

以上、セミナー動画のメリットから動画を作るときのポイント、制作にかかる料金などを解説してきました。

動画を作って見てもらうことがゴールではなく、その先の目的を達成することが何より重要です。今後はZoomやライブ配信ツールの浸透によって、ますますウェビナーの需要は増していくでしょう。

そのとき、他社と差別化し、最後まで飽きずに見てもらう動画を作るためには本記事で紹介したポイントを押さえて作ることが大切です。

単純にセミナーの様子を撮影しただけでは不十分であることが理解できたはず。セミナー動画を制作する際は、ぜひプロの制作会社にご依頼ください。2次利用、3次利用が可能だからこそ、クオリティの高い動画を作りましょう。

動画制作をプロに依頼したいという方へ

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