- 更新日 2025.02.01
- カテゴリー 動画の作り方
実写撮影版VR動画の作り方とは?具体的なステップや費用を解説【2025年最新版】
最近、企業の商品・サービス紹介や社内見学、VR展示会など、さまざまな場面でVR動画を見かけるようになりました。そのような中で、マーケティングの一貫として「自社でもVR動画を作りたい」とお考えの方も多いことでしょう。
本記事では、VR動画の作り方を必要機材や制作費用、作る際の注意点とともに解説。VR動画制作を外注する場合のポイントについても詳しく解説しています。ぜひ本記事の内容を、自社のVR動画制作にお役立てください。
※VR動画の制作をお考えの方は、動画幹事にご相談ください。予算や目的をヒアリングし、最適な会社を選定します。相談料も紹介料も一切かかりません。
そもそもVR動画とは?360度動画との違い
違いはVRゴーグルの有無
VR動画とは、仮想現実の中で主観的に景色を見られる動画のことです。一方の360度動画は、カメラの周囲すべてを記録した動画を指します。
いずれも360度の全方位を録画できることには変わりませんが、主な違いは「VRゴーグルの有無」です。VR動画では、専用VRゴーグルを用いて、主観で360度を見ることができます。一方の360度動画は、ゴーグルを用いず、マウス操作などで360度全方位を見られるのが特徴です。
最近急成長していることもあり、VR動画の定義はさまざまで「これ!」といった明確なものはありません。この記事では、VR動画を「専用のゴーグルを装着し、仮想空間の映像を楽しめるもの」と定義して、話を進めます。
VR動画は実写版とアニメ版に分けられる
VR動画は、実写撮影とアニメに分けられます。成果につなげるには紹介したいサービスや目的、ターゲットに応じて使い分けるのが効果的。実写撮影とアニメでは、それぞれに以下の特徴があります。
実写版360度VR動画
実写のVR動画は、臨場感を伝えられるのがメリット。風景・建築物・自動車などの実在するものを素材にしており、視聴者はまるで自分が体験しているように感じられるため、リアルに魅力を伝えられます。またロゴやテキストを加えれば、ブランディングや訴求力を高めるのに効果的です。
実写版VR動画の事例をもっと確認したい方は、以下の記事をご参照ください。
関連記事:おすすめのVR・3D動画事例9選!業界別の活用法も解説【2024年7月最新版】
アニメ版360度VR動画
アニメのVR動画は、非日常的な空間を提供できるのが魅力。架空の空間をつくり出だせるため、現実では再現できない状況を体験してもらうこともできます。
たとえばゲームの世界観を適用すれば、ユーザーはまるでゲームの中に入っているような感覚を体験可能となり、魅力を伝えやすくなるでしょう。そのほかアニメVR動画は災害のシミュレーションや医療の教育素材などのように、現実での再現が難しいシーンで活用されています。
アニメ版VR動画の事例をもっと確認したい方は、以下の記事をご参照ください。
関連記事:アニメVR動画の作り方・手順|参考事例や内製できるか紹介【2024年最新版】
実写撮影版VR動画の作り方4ステップ
1. プランニング(企画)
制作における企画段階で、VR動画においてはこのプランニングが一番重要だといわれています。VR動画は360度すべてが見回せるため、動画内の情報量が多くなります。360度が見回せる中で、いかにユーザーが内容を直感的に理解し、リアルな体験を提供できるかを考える必要があります。
ユーザーに直感的に内容を理解してもらうためには、動画の長さやカメラのアングル、背景の見え方、登場人物など多くを考慮しなくてはなりません。たとえば、工場見学のVR動画を企画する場合、ひとつの設備だけでなく、その周囲も設備や様子も見えるように広めに背景を設定しておきましょう。ユーザーの好奇心をくすぐるVR動画を作るためにも、できるだけ明確なプランを立てることがポイントです。
VR動画の制作には数十万〜数百万円の大きなコストがかかります。VR動画にすることで初めて視聴者が理解できる内容なのかいなかなど、制作にあたって「本当にVR動画が必要か?」を議論しておきましょう。
またVR動画は、360度動画と混同してしまうなど、定義がバラバラになりやすいです。社内で話題になっているVR動画とは何を指していて、自社ではどういったものを作りたいか、しっかりと固めておきましょう。
イメージを湧きやすくするためには、サンプル共有がおすすめです。実際の見本となるVR動画をプロジェクトメンバーで共有し、全てのイメージを統一させておくことで、より一層VR動画にする必要性の有無や制作する際の立案がよりスムーズに進みやすくなります。
2. 撮影
VR動画の撮影では、複数台のカメラが必要です。複数台を使うことで、全方位に向けた臨場感のあるパノラマ映像を撮影できるようになります。
超広角のカメラであれば、1台のみでの撮影も可能。しかし、画素数が少なくなったり、死角が生まれたりするため、基本的には2〜6台のカメラを使用します。
360度撮影できるカメラ1台で済ませる場合や、180度撮影のカメラを複数台使う場合など、さまざまな撮影パターンがあります。VR動画制作が初めての方は、アクションカメラ「GoPro MAX」など、1台で360度撮影できるカメラがおすすめです。
画像引用:GoPro MAX
撮影方法には「定点撮影」「手持ち撮影」の2種類があります。目的やシーンにあわせて撮影方法を変えましょう。
撮影方法 |
利用シーン |
定点撮影 |
・風景を360度しっかりと映したいとき ・近くでナレーションなど説明したいとき |
手持ち撮影 |
・広い場所を移動しながら撮影したいとき |
3. 編集
ユーザーの好奇心をくすぐるVR動画を作るためには、360度の映像撮影だけでは不十分なため、編集で調整を加える必要があります。特に重要なのが、撮影した動画をつなぎ合わせる「スティッチング」と呼ばれる作業です。あらゆるアングルで撮影した動画を、タイミングや明るさ、振動の有無などの観点から、編集ソフトを駆使してつなぎ合わせていきます。スティッチングの完成度は動画のクオリティに大きな影響を与えます。
大まかな編集の手順は以下の通りです。
1. 動画データをPCに保存
2. 動画データファイルを編集可能なデータに変換
3. 編集ソフトでビデオフォーマットを360度に設定した状態で編集
PCとカメラをケーブルで繋ぎ、動画データをPCに保存します。続いて、データ変換を行います。VRカメラに対応したアプリケーションからデータ変換を行いましょう。
データを変換できたら、編集ソフト側の設定を行います。ソフト内でファイルをアップロードし、フォーマットを「360度」に設定することで編集可能となります。
4. アップロード・公開
企業のホームページやYouTubeなど公開媒体は多くありますが、今回はYoutube公開を代表例として紹介します。
ただしYouTube上でVR動画を公開する際は、動画に特定のメタデータを付ける必要があります。メタデータとは、本体のデータに関する付帯情報のことです。
VR動画の場合、「動画」に対して「360度」という追加情報を付け加えるのです。動画にメタデータを挿入するには、「360 Video Metadata」という専用のアプリを使います。THETAのようなYoutube対応カメラを利用する場合は、この手順を省けます。
VR動画の必要機材
作り方・流れがわかり自社で撮影・制作することが決まれば、つづいては専用の機材やソフトを用意する必要があります。
VRカメラ
VR動画を撮影するためのVRカメラには、全天球型と半球型の2種類があります。全天球型カメラでは、知名度や扱いやすさから「GoPro」が人気。VRカメラは「水平維持機能」や「AI自動編集機能」が搭載されているものを選ぶと、編集作業が効率よく進められて便利です。
たとえば、先述の360度映像に特化したカメラ「GoPro MAX」を例に挙げてみます。
同カメラには「水平維持機構HEROモード」と呼ばれる、手ブレの自動補正機能が搭載されています。どのような角度からでも映像が安定するため、VR動画が初めての人でも、プロに引けを取らない映像を撮影可能です。
GoPro MAX以外にも、次の2つのVRカメラもおすすめです。
VRカメラ。リモコンのようなコンパクトなボディが特徴。 ライブストリーミング機能も |
|
VRカメラ。スムーズなデータ転送が可能 |
なお、全天球型と半球型では適した撮影シーンが異なります。以下で詳しくみていきましょう。
全天球型
特徴 |
上下と水平方向を360度撮影できる |
メリット |
全方位をくまなく撮影できる |
デメリット |
撮影者や機材まで映り込んでしまう |
全天球型のVRカメラは、上下と水平方向を360度撮影できるタイプ。全方位をくまなく撮影できることから、動画に臨場感を出すのに優れています。足元や後部まで撮影範囲に含まれるので、撮影者や機材まで映り込んでしまう点に注意が必要です。
半球型
特徴 |
上180度と水平方向360度を撮影できる |
メリット |
カメラの位置から上をドーム状に撮影でき、三脚や撮影者が映り込まない |
デメリット |
撮影範囲が狭い。撮影者を含めたいときには向かない。 |
半球型VRカメラは、カメラの位置から上180度と、水平方向360度を撮影できるタイプ。カメラの位置から上をドーム状に撮影でき、三脚や撮影者が映り込みません。ダイナミックに表現できるため、風景や景色を映すのに適しています。ただし撮影範囲が狭いので、撮影者を含めて撮影したい場合には全天球型のほうが向いています。
VR対応の動画編集ソフト
VR動画を作るためには、VR動画に対応している編集ソフトも必要です。手軽な編集であればスマホアプリでも可能ですが、スティッチングが荒くなったり色調補正ができなかったりと、クオリティは下がりやすくなります。
以下は、動画編集ソフトにあると便利な機能です。
ステッチング |
映像の継ぎ目を分かりにくくする機能 |
プラットフォームへの出力機能 |
VRヘッドセットやYouTubeなどのプラットフォームに動画を出力する機能 |
視点変更 |
視聴者の視点を変更できるようにする機能 |
VR動画の編集では機能が豊富な傾向にある有料ソフトを使うのがのぞましいです。VR動画の編集が初めての方におすすめのソフトを2つご紹介します。
Spacely(スペースリー)
画像引用:Spacely 公式HP
Spacelyは、動画や360度写真を使ったVRコンテンツの編集、管理ができるソフトです。360度カメラで写真や動画を撮影し、それを専用の管理画面へアップロード。直感的な操作で編集ができるため、VR動画制作が初めての方にもおすすめです。
Adobe Premiere Pro
画像引用:Adobe Premiere Pro 公式HP
Adobe Premiere Proは、ファイルの表示や変換や署名などができる「Adobe(アドビ)」の動画編集ソフトです。動画編集ですでにAdobe Premiere Proを利用している場合、VR編集も可能なので、操作がしやすいのが特徴。
読み込んだデータのプロパティが自動検知され、編集が自動的にVRモードに切り替わります。AIによる自動カットやテロップ入力機能も搭載されており、作業負担を大幅に削減可能です。
VRヘッドセット(VRゴーグル)
作成したVR動画を確認するためには、VRゴーグルが必要です。VRヘッドセットは、VR動画で本当に体験しているかのような臨場感や没入感を味わうための専用機材。実際のVR映像を体験しながら動画の内容を確認するためにも、VRゴーグルを用意しておきましょう。
なお、「VRヘッドセット」と「VRゴーグル」は一般的にはまとめてVRゴーグルと呼ばれることもあります。これらは混同されることも多いですが、それぞれ仕組みや価格が大きく異なります。
VRヘッドセット |
ディスプレイが内蔵されたタイプ。PC接続型や一体型(スタンドアロン)がある。 価格はVRゴーグルと比べて高額で、数万円からハイスペックなものは数十万円するものもある。 |
VRゴーグル |
スマホをセットして視聴するタイプ。ボール紙でできた簡易的なものからヘッドホンや充電端子が搭載されたハイスペックなものまで、 幅広い商品が展開されている。仕組みが簡易的なぶん、数千円から購入できるなど比較的安価。 |
単に作成した動画を確認するだけであればVRゴーグルでもよいですが、ユーザーの使用感を具体的に確認したいときは、ヘッドセットのほうが適しています。
ここではおすすめのVRヘッドセットとして、次の2つをご紹介します。
Pico Technology / Pico G2 4K
画像引用:Pico
Pico Technology / Pico G2 4Kは、4Kディスプレイを搭載しているVRゴーグルです。4K(3840×2160)画質の映像を楽しめます。ゴーグル自体が276gと軽く、ヘッドバンドの自動調整、前後の重量バランスの均等化など、ストレスフリーな設計が施されています。
DPVR/DPVR P1 Pro 4K
画像引用:DPVR
DPVR/DPVR P1 Pro 4Kも、先程と同じく4Kディスプレイを搭載しているVRゴーグルです。パソコンへの接続が要らないスタンドアローン型で、5.5インチとディスプレイも幅広く設定されています。本体側面部分にはタッチパッドが搭載されているため、コントローラなしでも操作可能です。
※作り方や必要な機材がわかってもVR動画の制作に自信がない方は、動画幹事にご相談ください。予算や目的をヒアリングし、最適な会社を選定します。相談料も紹介料も一切かかりません。
実写撮影版とアニメ版でVR動画を作るときの違い
実写撮影版とアニメ版のVR動画の作成の流れは基本的には同じです。しかし、工程や必要なものに若干の違いがあります。
アニメ版は撮影の手間がかかりませんが、3Dモデルの作成が必要です。3Dモデル作成では背景やキャラクター、パーツなどを作成します。
3Dモデルは1から作成すると労力と時間がかかるため、作成作業ではCG制作用ソフトを使用するのが一般的。CG制作用ソフトには素材も用意されているので、労力と作業時間の短縮が図れます。このCG制作用ソフトが必要となることも、実写撮影のVR動画を作るときと異なる点です。
CG制作用ソフトにはさまざまな種類があり、有料の製品を利用するときはコストがかります。実写撮影版とアニメ版では制作手順や準備するものが異なるため、制作に移る前にどちらを作成するかしっかりと決めておきましょう。
VR動画の参考事例
「作り方はわかったけど、実際の完成図のイメージが掴めない」という方もいらっしゃるかと思います。具体的なイメージを掴むためにも、VR動画の参考事例をいくつかご紹介します。
サンゴ礁の移動
3DCGで作られたサンゴ礁の映像。スマホ用のVR動画としてYoutubeで公開されています。透明感のある海、魚やカメといった海中生物など、本当に海中にいるかのようなリアルな映像です。
VRでバンジージャンプ
同じく3DCGで作られたバンジージャンプのVR動画です。高台の上からの街並や、ジャンプで降下した後の、視界が逆転する見え方などがリアルに表現されています。「一度はバンジージャンプを飛んでみたい」という方でも、本物に近い臨場感を味わえるでしょう。
人材教育特化のVR教育ソリューション「eVR(エバー)」【Yuinchu(ユインチュ)】
【画像出典】株式会社 Yuinchu (ユインチュ)HP
株式会社ユインチュが公開しているVR動画です。OJT(実務を通じて業務を教える方法)の効率化を目的とした「VR教育ソリューション」動画となっており、専用のゴーグルを装着するだけでデータ化されたカリキュラムを学ぶことができます。
時間・場所・回数の制限がなく教育を行えるため、新人教育やフォローアップなど人材育成にかかるトータルコストの削減につながります。
VR動画を作る際の注意点
VR動画は通常の動画と比べて必要機材や撮影手法が違うため、注意すべきポイントも異なります。
1. 少なくとも4K動画で撮影するべき
VR動画を撮影する際は、4K以上のカメラを用いるのが理想的です。VR動画は360度で撮影するため、通常の動画と比べて画角が幅広く、解像度の低いカメラで撮影すると画質が粗くなってしまいます。
2. 動きがキャスト任せにならないよう指示をする
VR動画の撮影時には「結局キャスト任せになってしまった」とならないよう、スタッフの待機場所や撮影順序、台本のすり合わせなど準備を入念に行っておくことが大切です。
また、VR動画では、360度が映されるため「背後」がありません。カメラの後ろにスタッフが待機できないため、キャストへの指示出しやカメラアングルの変更などが難しくなります。
3. 余計なものが映らないよう確認する
VR動画ではアングルが360度になるため、カメラの後ろの部分も映ってしまいます。そのため、撮影前に余計なものが映ってしまわないか確認しましょう。
また、360度なので少なからず撮影者自身も入ってしまいます。それをどのように処理するかを決めておくことも大切です。後の編集でロゴなどをかぶせて消すのか、そのままにするのか、対応を考えておきましょう。
4. 撮影機材が増えるためトラブルも起きやすい
VR動画では、通常の動画と比べて撮影機材が増えるため、カメラをはじめとする機材のトラブルに注意が必要です。複数台のVRカメラを用意する場合が多いため、その分トラブルも起きやすくなります。
たとえば、猛暑日に撮影するとして、GoProが「熱暴走(本体が熱くなり動作が不安定になる)」する場合があります。VRカメラは繊細なため、気温差や長時間撮影に弱いです。
カメラが2台あれば、トラブルが起きる可能性も2倍になります。カメラの故障に備えて代替カメラを用意しておくなど、「万が一」も考えておきましょう。
5. スティッチングが大変
VR動画の作成では、撮影した動画のスティッチング(映像のつなぎ合わせ)が大変です。「スティッチング専門の業者」がある程、手間がかかります。複数カメラを使えば解像度も高くなりますが、その分スティッチングの回数も増えるため、編集に時間がかかってしまうのです。
ただ最近では、自動でスティッチングを行ってくれるVRカメラもあるため、最初から対応カメラを購入すれば問題ありません。自社でスティッチングをする場合は、相応のリソースが必要になるため、人材確保のことも考えておきましょう。
VR動画の制作費用
VR動画を作る方法は、「自社制作」と「外注」の2パターンに分かれます。それぞれ費用がどのくらいかかるのか詳しく見ていきましょう。
自社制作だと15〜20万円程度
最近では、高性能な360度カメラも登場して無料で簡単に使えるソフトやアプリもあるため、初めての人でもVR動画の制作に取り組みやすくなっています。
・VRカメラ:1台あたり5〜10万円
・編集ソフト:0〜5万円程度
・音声機材など設備費:2万円程度
・交通費などの諸経費:数千円〜数万円
どのようなカメラや編集ソフトを使うか、キャスティングで役者を起用するかどうかなどによって費用は大きく変動します。目安として、最低でも15〜20万円は見積もっておきましょう。
ただし、自社制作の場合、VR動画を作成できる社員が担当することになります。その社員に人件費が発生しますが、実際に丸投げされた社員は大変です。従来の業務との片手間で行えば、過労になってしまうことも。自社制作する際は、社員の負担にも十分に配慮しましょう。
外注する場合は20万〜数百万円と幅広い
使用機材や編集工数、実写か3DCGかによって費用が大きく異なります。また「動画の長さ」によっても費用は変動します。例えば、数十秒〜2分程度の短い動画であれば、20万円台から相談できる会社もあります。
一方で、3DCGかつドローンや水中カメラなど特殊機材の使用する場合では、1000万円を超えることも珍しくありません。遠方でロケを行う場合は、場所の手配にかかる費用や交通費も発生します。動画の目的や用途によって費用は大きく異なるため、しっかりと企画を練った上で予算を見積もるようにしましょう。
VR動画制作費用の相場の詳細は、下記記事をご参照ください。
関連記事:VR動画の制作費用はいくら?事例別の相場や外注費を抑えるコツを紹介!
VR動画は自社制作すべきか外注するべきか
VR動画には「自社制作」と「外注」の2パターンがありますが、どちらを選ぶべきか迷っている方もいらっしゃるはずです。両者のメリットとデメリットを踏まえた上で、自社の目的に合った方法を選びましょう。
自社制作と外注の判断基準
自社制作 |
外注 |
|
メリット |
・制作コストを抑えやすい ・ノウハウが蓄積されやすい ・コミュニケーションロスが少ない |
・クオリティを担保しやすい ・社内リソースを使わずに済む ・制作会社側が機材を揃えてくれる |
デメリット |
・動画を作るための人材が必要 ・ノウハウ習得に時間がかかる ・自前で機材を用意する必要がある |
・制作コストがかかる ・ノウハウが蓄積されにくい ・コミュニケーションロスが生まれやすい |
おすすめの企業 |
・VR動画を作れる人材がいるが、 予算に限りがある企業 ・自前でVR動画を作ることで ノウハウを蓄積したい企業 |
・ある程度の予算は用意できるが 社内リソースがない企業 (リソースを割きたくない) ・クオリティ重視のVR動画を作りたい企業 |
社内にVR動画を作れる人材がいたり予算に限りがある場合は、自社制作がおすすめです。反対に、社内リソースはないがクオリティを重視したい場合は、制作会社に外注するのが良いでしょう。ある程度の予算は必要になるものの、制作のプロがクオリティの高いVR動画を作ってくれます。
クオリティの高いVR動画を作るなら制作会社に依頼するべき
自社の業務効率を維持しつつ、クオリティの高いVR動画を確実に作りたいときは、制作会社への依頼がおすすめです。
たとえば企業は商品やサービスの体験や社内見学、OJTなどを目的にVR動画を制作しますが、その内容に理解を深めてもらうには、一定のクオリティが必要。高いクオリティのVR動画を作るためには、高性能の機材が必要だったり、編集にも手間と時間がかかったりします。
しかし、こういったプロセスを自社のみで対応するのは大変です。VR動画の制作にリソースが割かれ、本業に支障をきたしてしまう可能性もあります。
コストに限りがあるときは、自社で対応できない部分のみを外注するのも選択肢。「撮影は外注して編集は自社でする」のように活用すれば、コストを抑えつつクオリティアップを図れます。
VR動画制作会社を選ぶには相見積もりをとるべき
納得感をもって制作会社に依頼するためには、複数の会社に見積もりをお願いすることが大切です。1社だけだと「自社で作りたいVR動画の場合はいくらかかるのか」が比較できておらず、知らないうちに相場より高く費用が発生してしまう可能性があります。
料金の比較には下記のようなメリットもあり、結果的に満足度の高い制作会社が見つかることも多いです。
・VR動画の具体的な相場を把握できる
・ よりよい条件を提示した会社を選べる
・ レスポンスの早さなども確認できる
また、あらかじめ予算を提示したうえで発注者にとって納得のいくコストを提示してくれた制作会社に依頼すれば、必要以上に高額になることも避けられるでしょう。
実写版VR動画の外注におすすめの制作会社3選
アクチュアル株式会社
画像引用:アクチュアル株式会社
アクチュアル株式会社のおすすめポイント
・幅広い分野の動画制作に対応
・自社開発プレイヤーによる動画制作から配信までのサポートを提供
・自社開発プレイヤーは操作性がシンプル
アクチュアル株式会社は、幅広い業種の動画制作を手掛けるデザイン会社です。国立大学や文化財団から車ディーラーまで、さまざまな分野の動画制作をおこなっています。
動画制作では自社開発のプレイヤー「WHERENESS(ウェアネス)」による配信サポートを実施。「WHERENESS(ウェアネス)」はシンプルな操作性であるため、自社で制作から配信まで対応できます。
アクチュアル株式会社の概要・実績・価格感
TEL |
075-221-5411 |
会社所在地 |
〒604-8136 京都市中京区三条通烏丸東入ル梅忠町24 三条COHJU BLDG. 6F |
設立年 |
2018年 |
実績詳細 |
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価格感 |
要問いあわせ |
ネストビジュアル株式会社
画像引用:ネストビジュアル株式会社
ネストビジュアル株式会社のおすすめポイント
・VRやプロジェクションマッピングまでさまざまな動画制作に対応
・テーマパークアトラクションのVR動画制作の実績あり
・VR分野ではライブやアプリ開発にも対応
ネストビジュアル株式会社は、さまざまなデジタルコンテンツの制作・開発をおこなう会社です。映像コンテンツとテクノロジーの融合による制作に取り組んでおり、VRやプロジェクションマッピングなどの制作や開発を依頼できます。
VR動画では、テーマパークのアトラクションにも対応。コースターのVR動画は、まるで本当に乗っているかのような臨場感あふれる映像を視聴できます。VRの分野では、ライブやアプリの開発や制作も依頼可能です。
ネストビジュアル株式会社の概要・実績・価格感
TEL |
要問いあわせ |
会社所在地 |
〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目13番10号新赤坂ビル8,9階 |
設立年 |
2014年 |
実績詳細 |
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価格感 ※税込み価格は 要問いあわせ |
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株式会社360Channel
画像引用:株式会社360Channel
株式会社360Channelのおすすめポイント
・累計年間500本以上のVR(AR/MR)制作・配信実績
・動画制作では提案・企画・撮影・編集をワンストップで依頼可能
・CGやXR制作にも対応
株式会社360Channelは、VR動画制作の実績が豊富な制作会社です。累計年間500本以上のVR(AR/MR)制作・配信実績があり、動画制作時には提案・企画・撮影・編集をワンストップで依頼可能。
工場見学をはじめ、刀鍛冶の制作工程やリゾート地の周遊などCGによる3D空間制作の依頼も可能。バーチャルツアーや乗車体験などのVR制作にも対応してくれます。
株式会社360Channelの概要・実績・価格感
TEL |
要問いあわせ |
会社所在地 |
〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-2 ミッドタウン・イースト 6F |
設立年 |
2015年 |
実績詳細 |
|
価格感 |
要問いあわせ |
関連記事:VR動画のおすすめ動画制作・映像制作会社8選【2024年7月最新版】
VR動画の作り方まとめ
本記事では、VR動画の作り方について、以下のポイントを中心にお伝えしました。
・VR動画は情報量が多いため、プランニング(企画)が大切
・制作にはVRカメラ、動画編集ソフト、VRゴーグルが必要
・VR動画の編集では、スティッチング(映像のつなぎ合わせ)が大変
・費用は、自社制作だと15〜20万円、外注する場合は20〜数百万円
・リアリティのあるVR動画を作るなら制作会社への依頼がおすすめ
VR動画は通常の動画と比べて、企画作りやスティッチングに時間がかかります。クオリティの高い動画を作成するためには、ある程度の社内リソースを覚悟しなければなりません。「人材はいるけど、本業の効率を下げたくない」という方は、一度プロに相談してみてはいかがでしょうか。
VR動画の制作をプロに任せたい方へ
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この記事を書いた人

三浦 麗市
専門分野: SEO、ライティング
Webライター。大学在学中よりSEOライティングを学び後にフリーランスとして独立。また並行して飲食店も経営しています。仕事のモットーは「顧客第一主義」