- 更新日 2024.12.01
- カテゴリー 動画制作の事例
クラウドファンディングの動画のメリットや事例!コツは主催者自らの出演【2024年12月最新版】
「クラウドファンディングで、効果的にプロジェクトの内容を伝えて目的を達成したい」
「プロジェクト内容を伝えるのに動画が有効と聞いたけど、本当?」
「クラウドファンディング動画を作るポイントも知りたい」
クラウドファンディングでは、テキストや画像に加え、動画を駆使することで「プロジェクトにまつわるストーリー」を伝えられます。そのため、テレビCMや他の広告と比べて、ユーザーに共感を与えやすいです。
上記を理由にクラウドファンディングで動画を使いたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで本記事では、クラウドファンディング動画の作成を検討している中小企業マーケティング担当者に向けて、以下のポイントを中心にお伝えします。
- クラウドファンディング動画のメリット
- クラウドファンディング動画の事例
- クラウドファンディング動画を作成するコツ
この記事を読むことで、クラウドファンディングのプロジェクトに動画を導入した場合のイメージができ、動画活用のポイントがわかります。
※クラウドファンディング動画の制作を考えている方は動画幹事にご相談ください。予算や目的をヒアリングし、最適な制作会社を選定します。相談料も紹介料も一切かかりません!
クラウドファンディングで動画を使うメリット
動画を導入するかどうかで、クラウドファンディングの成果は大きく変わってきます。視聴者に響く動画を作るためにも、まずはクラウドファンディング動画のメリットをお伝えします。
1. プロジェクトの目的が伝わりやすい
動画では映像や音声が加わるため、画像・テキストだけのものと比べて、プロジェクトの目的や意図が伝わりやすくなります。
映像を通して、下記のようなことをよりリアルに伝えることができます。
- プロジェクト内容の詳細
- 実際に何が必要か、誰が何に困っているかなどの様子
- 商品の使用感や開発に至った背景
事例|水族館「うみたまご」
画像引用:sandwich
上記は、コロナ禍で経営が傾いてしまった水族館のクラウドファンディングです。テキストや画像でプロジェクトの概要を伝えつつ、実際にトドがご馳走を食べている動画を添付。動画を見たユーザーは水族館のイメージをつかみやすく、「生き物たちのエサ代を支援したい。プロジェクトに参加したい」という気持ちになります。
2. 視聴者の感情に訴えかけやすい
動画では視聴者の視覚や聴覚に訴えかけられるため、テキストよりも「想い」が伝わりやすいです。たとえば生産者のインタビューを載せるとして、テキストだけを羅列するよりも、「映像」として本人の商品に対する想いや人柄を伝えた方が、視聴者の感情に訴えかけられます。
経営危機に陥っていたり、災害の被害を受けたりと苦難を乗り越えようと頑張っている施設や事業者は、ありのままの姿を伝えることによって視聴者にも共感してもらえるでしょう。
動画を見て感動した視聴者が、「このプロジェクトを支援したい」と思い、プロジェクトに参加してもらえる可能性が高まります。
事例|森きらら
上記は、動植物園「森きらら」のクラウドファンディング動画です。実際に園長が動画に出演しており、「森きららの魅力や見どころ」「動物との忘れられない思い出」など園長の想いがインタビュー形式で語られています。クマ舎の改修工事など、動物のための環境づくり支援プロジェクトを成功に導きました。
3. SNSでの拡散が期待できる
SNSでの拡散が期待できるのもメリットのひとつです。クラウドファンディング動画に限らず、視聴者には「共感できるものはシェアしたい」という心理があります。
たとえば、クラウドファンディングの主催者がプロジェクトへの熱意や想いをカメラに向かって話すことで、視聴者に共感を与えます。動画を見て賛同してくれた人が、「他の人にも見てほしい、協力してほしい」とSNSでシェアを行い、拡散が拡散を呼ぶのです。
もしインフルエンサーの目に留まって拡散されれば、動画は一気に広がり、爆発的な認知拡大につながります。見てくれる人の母数が増えれば、それだけ支援者数も増えていくでしょう。
4. 海外ユーザーにも認知してもらいやすい
画像引用 : Indiegogo
プロジェクト内容によっては、ターゲットを「海外」に向けるのも戦略のひとつです。海外のプラットフォームを使ったり、日本国内にも海外からの資金調達に対応したプラットフォームを使うなどの方法があります。
字幕を付けることで、外国人への理解も促進できます。海外までマーケットを広げれば、そこで反響が生まれたときに動画がバズり、プロジェクトの成功確率も上がるでしょう。
■海外向けプラットフォームの例
プラットフォーム |
特徴 |
技術やサービス、デザイン、非営利プロジェクトまで 多彩なプロジェクトを取り扱う。 投資タイプ(出資者に金銭的なリターンが設定されているタイプ)は、 下記の2種類。 ・期間内に達成できなければ出資者に返金される「Fixed Funding」 ・金額にかかわらず資金を得られる「Flexible Funding」 |
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審査が厳しくプロジェクトの質が高い。 投資タイプは「All or Nothing(達成できなかった場合は全額返金)のみ。 |
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日本だけでなく海外からの資金調達が可能な クラウドファンディングプラットフォーム。 日本語をはじめ英語・中国語に対応している。 |
クラウドファンディング動画の事例
具体的にどのような動画を作るべきかイメージが湧かない方もいらっしゃるかと思います。ここでは参考のために、クラウドファンディング動画の事例をご紹介します。
次世代コーヒーマグ「The KOPI mug」
マグカップ「The KOPI mug」の販売を目的としたクラウドファンディング動画です。ワイヤレス充電パッドにマグカップを置くだけで自動でコーヒーが温まり、いつでも淹れたての状態で楽しめる商品です。
この動画では、パッドのワイヤレス充電ができること、コーヒーをゆっくり抽出するためのデザインであることなど、「いかにマグカップが便利で使いやすいか」という観点から、商品の機能やメリットを中心に伝えています。文章では伝えづらい「使い勝手」を伝えており、動画時間も2分弱と見やすいです。
クラウドファンディングを通じて自社商品の認知拡大・販売を促進させていきたい企業には参考になる事例です。
Morus Zero(乾燥機)
超小型衣類乾燥機「Murus Zero」の、販売を目的としたクラウドファンディング動画です。コンパクトながらも独自開発の真空技術でふんわりスピーディーに衣類を乾かすことができます。夫婦が大量の洗濯物を干そうと思ったら雨が…そこでMurus Zeroが登場し、瞬く間に洗濯物を乾かしていくといった内容です。
音声と字幕がなく、映像とBGMのみで乾燥機の「スピード感」と「どこにでも置ける」といったメリットを全面に表現しています。こちらも動画自体がサクッと短くまとまっています。クラウドファンディングを通じて自社商品の認知拡大・販売を促進したい企業には参考になる事例といえます。
神戸どうぶつ王国
神戸にある動物園「神戸どうぶつ王国」の、事業支援を目的としたクラウドファンディング動画です。同施設は新型コロナの影響により休園を余儀なくされ、コロナ前と比べてマイナス75%の収入源の苦境に立たされていたそう。予想外の売上ダウンによって、計画していた「動物たちのための医療施設」や「動物の単色を目指した施設」など新しい取り組みへの投資が厳しくなりました。
それでも何とか取り組みを実現させようとクラウドファンディングを実施。動画では園長が出演し、動物たちや従業員に対する想いを伝えています。園長の熱意のこもったインタビューと、動物たちを間近から撮影したダイナミックで映像から、動物園が「本気でプロジェクトを実現させたい」という想いが伝わってきます。
クラウドファンディングを通して自分たちの熱意や想いを伝えたい、どうしても存続させたい商品・サービスがあるなどの企業には参考になる事例です。
削りカスが虹色になる鉛筆
画像引用:Rainbow Pencils
削りカスが虹色になるという画期的な鉛筆の、販売を目的としたクラウドファンディング動画です。商品の開発を手がけたデザイナーの青年が動画に出演し、今までどのような製品を開発してきたのかの自己紹介と、実際に鉛筆を削って虹色の削りカスが出てくるところを実演するシンプルな構成となっています。
プロジェクト金額も小さめなので、まずは小規模でクラウドファンディングを始めてみたい企業・個人の方には参考になる事例です。
ミュージシャンのファーストアルバム
画像引用:Nataly Dawn's first solo album
海外のとある女性アーティストのクラウドファンディング動画です。女性は、自分の曲を収録したアルバムを作るためにクラウドファンディングを実施。
動画は英語音声ですが、女性はいきなり冒頭で「アルバムを作るのにお金が必要なの」と訴えています。出資してくれた人には完成後のサイン入りアルバム、Tシャツ、イベントのバックステージパス、そして最後には「あなたの家で歌います!」と出資のメリットを強く伝えています。
※「クラウドファンディング動画の制作についてもっと詳しく知りたい」という方は動画幹事にご相談ください。予算や目的にあわせた制作会社をご提案します!
クラウドファンディング動画を作成するコツ
自社で動画を作る際、具体的に何を意識すれば良いのかわからない、という方のためにクラウドファンディング動画を作成するコツをご紹介します。
1. ターゲットを明確にする
動画作成前に必ず、プロジェクトの「ターゲット」を明確にしましょう。ターゲットを明確に定め、メンバーと共有しながら作成を進めることで、ターゲットとなる視聴者に響く動画を作ることができます。
具体的には「どんな人に動画を見てもらいたいか」です。ターゲットとなる人の年代から性別、収入、居住地域、趣味、普段集めている情報などターゲットを絞りましょう。
またクラウドファンディングで出資してくれる視聴者は、次のように分類できます。
- リターン(モノやサービスの見返り)目的で出資する人
- プロジェクトに共感し、応援してくれる人
- プロジェクトの主催者を応援したい人
上記3つのうちのどの層を重視するかも意識しましょう。たとえば、リターンありで出資してもらう購入型クラウドファンディングであれば、リターン商材のメリットを中心に動画を作成する必要があります。
2. 商品の使い勝手のみ伝えるなら、動画は短くする端的に伝える
プロジェクトへの熱意が高まるあまり、あれもこれも伝えたい状態になり、動画自体の尺が長くなってしまわないようにしましょう。特に、製品の特徴やメリット、使い勝手のみを伝える場合などは1〜3分で端的にまとめましょう。
事例|Honbike
上記の事例では、チェーンレス電動アシスト自転車の機能性や使い勝手の良さだけを伝えています。動画が短い方が、SNSで公開した場合にもサクッと見てもらいやすいので、できるかぎり短時間で視聴者に共感を与えることを意識しましょう。
3. 主催者が動画に出演する
クラウドファンディング動画では、プロジェクトの主催者本人が登場するシーンも入れましょう。商品・サービスの魅力や開発背景なども、「主催者本人」が話すことで説得力が増すことが多いからです。もちろん、何を話すかも重要ですが、そもそも「主催者が画面上に出る」ことに意味があります。主催者自身の人となりを知ってもらえれば、視聴者にも信頼感や安心感を与え、プロジェクト支援につながりやすくなるでしょう。
4. 最初の「つかみ」でインパクトを与える
動画では、冒頭数秒の「つかみ」でインパクトを与え、視聴者を引き込めるかが重要です。つかみが失敗すると、視聴者に「あまり面白くなさそう」「興味が持てない」と判断され、途中離脱される可能性が高まります。
最初のつかみでインパクトを与えるためには、動画の冒頭で大きなフォントでキャッチコピーを伝える、画面の切り替えを早める、音による演出を加えるなど、工夫できる点はいくつか考えられます。
事例|忽布古丹醸造
上記の事例では、最初の5〜10秒で何枚もの写真をすばやく切り替え、すぐに主催者のインタビューに移っています。動画がサクサクとスピーディーに進んでいくので、視聴者にも飽きられにくいです。
視聴者を引き込み、プロジェクトの内容を効果的に伝えるためにも、オープニングの編集には注力してみてください。
動画冒頭の「つかみ」については以下の記事で事例を取り上げています。ぜひご参考ください。
関連記事:YouTube視聴者の心を掴む「5秒動画広告」の利用事例まとめ
クラウドファンディング動画は自前or外注どちらがおすすめ?
クラウドファンディング動画を作るには、自社で作る方法と制作会社に依頼する方法があります。自前と外注どちらがおすすめなのか、クラウドファンディング動画ならではの観点から解説します。
自前だとある程度の社内リソースが必要
クラウドファンディングに限らず、1本の動画を完成させるためには、企画から撮影、動画編集など多くの工数が必要です。ただ単に動画を撮影して公開すれば良いだけでなく、コンセプト決めやストーリー、出演者、必要に応じたスタジオレンタルなど考えることがたくさんあります。動画制作にかかわる人的リソース(社員)も必要です。
特にクラウドファンディング動画は「ストーリー」を決めるのに時間がかかります。視聴者(ターゲット)に共感してもらうため、実体験をもとに綿密にストーリーを作り込む必要があります。
視聴者に伝わるストーリーを作る際は、以下のようなポイントを意識してみてください。
- 5W1Hを意識する(いつ、どこで、だれが、なにを、どのように)
- なぜプロジェクトを発案し、成功後どうしていきたいか
- 出資してもらった資金をどう使っていくかetc
クラウドファンディングは第三者から出資や寄付を受けることが多いので、視聴者が納得するようにプロジェクトの説明をしなければなりません。そのため構成段階で、なぜそうするのか?視聴者に何のメリットがあるのか?を徹底的に考える必要があります。
自社で構成を作り、撮影編集は外注するのがおすすめ
前述のように、クラウドファンディング動画には「ストーリー性」が重要です。主催者のプロジェクトに対する想いや経験なくして伝わるストーリーは作れないので、構成(企画)は自社で作ることをおすすめします。
構成を作る手順は以下の通りです。
(主催者が出演するインタビュー動画の場合)
- 動画のターゲット・目的を設計する
- 動画の放映シーンを設定する
- 利用目的に応じた台本を作成する
社内リソースに限りがある場合は、構成以外の「撮影」や「編集」などの部分を外注しましょう。部分的に外注すれば、その分費用も安くなります。
構成作成・動画作成費用については以下の記事でも解説しているので、ご一読ください。
関連記事:インタビュー動画の構成を事例ごとに紹介!構成を作る際のコツも解説
関連記事:動画制作の相場・料金を徹底解説!費用を抑えるコツも紹介!
クラウドファンディング動画まとめ
本記事では、クラウドファンディングでの動画活用について、以下のポイントを中心にお伝えしました。
- 動画を活用するとプロジェクトの目的が伝わりやすく、視聴者の感情にも訴えかけやすい
- 動画作成時はターゲットを明確にし、1〜3分で端的にわかりやすい内容にする
- 主催者本人が出演することも効果的
- 構成は自前で作り、撮影編集は外注するのがおすすめ
クラウドファンディング動画は、プロジェクト内容をいかに効果的に伝えられるか、「ストーリー」で視聴者の共感を生めるかが重要です。効果的な動画は、クラウドファンディングの目的達成のために大きな助けとなるでしょう。
そのため動画制作の中でも「構成(企画)」が重要になります。企業によって予算や目的、社内リソースは異なるので、少しでも外注をお考えの場合は、動画幹事へご相談ください。
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この記事を書いた人
三浦 麗市
専門分野: SEO、ライティング
Webライター。大学在学中よりSEOライティングを学び後にフリーランスとして独立。また並行して飲食店も経営しています。仕事のモットーは「顧客第一主義」