- 更新日 2024.04.01
- カテゴリー YouTube
YouTube視聴者の心を掴む「5秒動画広告」の利用事例まとめ【2024年4月最新版】
「5秒動画広告の活用事例を知りたい」
「5秒後にスキップされない動画広告の制作ポイントを知りたい」
「YouTubeのTrueView広告を活用したい」
現在さまざまな業界で、YouTube動画広告が活用されています。YouTube動画広告は、ユーザーが動画を視聴している時に表示させる広告。TrueView広告(インストリーム広告)・バンパー広告・TrueViewディスカバリー広告といった、広告フォーマットが用意されています。
・TrueView広告…最初の5秒間がスキップされない動画広告
・バンパー広告…スキップできない6秒動画広告
・TrueViewディスカバリー広告…サムネイル画像と最大3行の広告文が表示される広告。クリックされると動画が再生
本記事ではこの中でもTrueView広告(インストリーム広告)をご紹介。活用事例や制作する際のポイントについてもお伝えしていきます。
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「5秒」でアピール。YouTubeのTrueView広告について
まずは、YouTubeのTrueView広告について説明します。
はじめの5秒はスキップされない
TrueView広告は、開始5秒間はスキップされない動画広告のこと。離脱されなければ、この瞬間は確実にアピールできるのが特徴です。
ですが、5秒後にはスキップ可能になるので、この5秒間にスキップされないための施策を考え、動画内容を構成することが、動画広告の成否をわける大事な部分となります。
スキップされないためには、冒頭でインパクトを与えたり、ストーリー性を持たせて続きを気になるように構成するという施策があります。
例えば、ユーザーに問いかけるようなメッセージを投げかける方法や、「20年間、陰キャラ・非モテ軍だった俺が、急にモテだした秘密」のように、ストーリー仕立てにするといいでしょう。
細かいターゲティングが可能
TrueView広告は、細かいターゲティング設定が可能です。
【TrueView広告のターゲティング項目】
・年齢
・性別
・地域
・YouTube閲覧履歴をもとにしたジャンル
・検索キーワード
・視聴時間
・視聴端末
これらを細かくセグメント(絞り込み)することで、ターゲットにより広告の内容を訴求できます。例えばホームセンターが動画広告を出す場合、「30代・男性・DIY」とセグメントした場合、その対象となるターゲットに広告配信されます。
5秒を効果的に活用している企業動画広告事例
ここから最初の5秒(TrueView広告)を、効果的に活用している動画広告の事例を解説します。
自動車
LEXUS IS【TOYOTA】
動画時間:1分42秒
トヨタ自動車が提供するLEXUSのCM動画です。マイナーチェンジしたLEXUS「IS」の世界初公開映像になっており、最初の5秒間でレクサスが走り抜けるだけの映像で興味を促進。動画の後半で、さまざまな研究を重ねた末に出来上がったモデルということが映像を見るだけで伝わってきます。
製造の裏側の一部も見ることができるので、LEXUSファンには嬉しい映像。LEXUSのスピード感に加えて、背景に流れるBGMがかっこよさをさらに引き立てます。
【メルセデスベンツ】
動画時間:1分
メルセデス・ベンツの新型スーパースポーツカー、「SLS AMG」のCM動画活用事例です。最初の5秒間で映画のワンシーンのような真剣なまなざしを見せ、「これから何か始まりそう」という期待をユーザーに持たせることで、続きを視聴するように誘導。その後、車が猛スピードで走り抜ける映像が続き、それが終わるまで目が釘付けになります。
とくにトンネル内の側面を走る演出が、ユーザーを驚かせインパクトを与えるように訴求。動画の最後に見せるドライバーの安堵感が、動画撮影の成否がドライバーの腕次第だったことを暗に伝えています。
アパレル
【VALENTINO】
動画時間:54秒
VALENTINOのCM動画事例です。開始直後にCGの蝶が現れ、ユーザーの注意を引きます。全編がCGで作られており、不思議な世界観で全体を表現。マネキンが動き出してVALENTINOのアイテムをアピールしています。
ストーリー調になっているため、「次はどのような展開になるんだろう」というユーザーの興味をひくように訴求。背景で流れているBGMが、動画の世界観をより強調しています。
Gucci Guilty【GUCCI】
動画時間:1分
ファッションブランド「GUCCI」が提供するCM動画です。開始直後にGUCCIのCMであることを伝えて、GUCCIファンに加えて、ファッションに敏感なユーザーに見てもらえるように訴求。著名人を採用して、「社会的適合主義の外に住み、それを愛する個人」を演じてもらっています。
これは「グッチの香り」・「Gucci Guiltyプールホーム」・「Gucci Guiltyプールファム」を体現した、映像になっているようです。
観光
【五ヶ瀬ハイランドスキー場】
動画時間:4分1秒
五ヶ瀬ハイランドスキー場のCM動画活用事例です。動画開始直後に女性がこちらに走りながら話しかけてくる映像からはじめることで、続きが気になるように訴求。カップル間の会話をイメージした構成になっているため、男性をターゲットにしていることがわかります。
彼女とのさまざまなやりとりシーンが、まるで本当のカップルの会話のように感じるので、視聴しているだけで、スキー場に連れていきたくなります。何度も繰り返し伝えられる、「日本で一番南にある五ヶ瀬ハイランドスキー場」というワードが、記憶に残りやすいです。
【日本政府観光局】
動画時間:3分2秒
日本政府観光局のCM動画活用事例です。
日本特有の自然、神社や寺、都市、伝統、現代の生活などが入れ替わりながら流れる映像となっており、5秒の後に何が流れるか気になってしまい、その後もついつい見てしまいます。
次々に入れ替わっていく様子が日本には観光できる場所が豊富にあると感じさせ、見ている人に日本に来たいという気持ちを高ぶらせます。
インバウンド向けの動画になっており、英語版以外にもスペイン語、中国語等の言語版も公開。
また現在(2022年1月20日)時点で1,000万回再生を超えています。
小売
【無印良品】
動画時間:2分03秒
無印良品のCM動画活用事例です。「麻は、着て、育つ。」のタイトル通りのイメージで動画を構成。いろいろな環境下で着ることができ、それによってどんどん馴染んでいく過程を映像化しています。背景に流れる不思議なBGMが、無印良品の世界観を際立たせています。
【IKEA】
動画時間:1分02秒
家具量販店IKEAのCMが活用事例です。
最初の5秒でブランド想起させるような印刷をし、なぜ印刷なのかという謎めいた動画広告を作成。その後の動画をついつい見てしまします。
5秒以降の動画で赤ちゃん用ベッドのCMだったとわかり、浮かび上がっていく文字が赤ちゃんが生まれるということを想起させます。
食品
【十六茶】
動画時間:26秒
アサヒ十六茶のCM動画です。動画開始直後に「いまスキップボタン押そうとしているでしょ?」からはじまり、ユーザーの行動を先読みされたような気分にさせ、続きが気になるように訴求。5秒後には「お願い!スキップボタン押さないで」と、人気女優「新垣結衣」からお願いされるという、ファンにはたまらない動画です。
ユーザーの行動を逆手に取ったインパクトのあるCMとして参考にすべき事例です。
【パルシステム】
動画時間:33秒
パルシステムのCM動画活用事例です。動画の冒頭で「CM Cafe」という表示があり、ユーザーに「ん?」と思わせて視聴を促しています。33秒という短い尺の中で、家族のワンシーンを使って商品のこだわりをアピール。動画の最後にキャンペーンまで訴求しています。
サービス
【ソニー損保】
動画時間:30秒
ソニー損保の自動車保険CM動画です。5秒で対象者を絞る良い事例となっています。
この広告では5秒以内に「ゴールド免許なのに、保険料が少し高い気はしませんか」とターゲットを絞り疑問を投げかけています。それにより当てはまっている人に5秒以降の動画も見てもらうことができます。
日常でふと疑問に思うようなことに対して、同社ではしっかりと対応できる保険がある事を、イラストとナレーションで伝えています。
【トーケン】
動画時間:30秒
建設総合サービス業のトーケンのCM動画活用事例です。開始5秒以内に、聞きなれた歌を同社用の替え歌にして開始することで、続きが気になるようにしています。6種類の傘の色を、同社のサービスに見立てて訴求。住宅に関する総合的なサービス提供が可能なことを伝えています。
5秒で視聴者の心を掴む動画広告をつくるポイント
TrueView広告(5秒)でユーザーの心をつかむポイントについてお伝えします。
ポイント1. スピード感ある表現
スキップできない最初の5秒間にフォーカスして、一気に情報を提供しスピード感を持たせましょう。勢いでユーザーにスキップする隙を与えずに、CMを最後まで視聴してもらうことが可能です。
中には5秒間を利用して、伝えたい内容を5秒以内にまとめ、それ以降は「スキップしてもいいよ」と表記してユーザーの笑いを取るというユーモアのある広告もあります。
ポイント2. ターゲットを明確にする
ターゲットを明確にして、その層のみに伝わるような内容にします。ユーザーは自分自身に関係のある内容だと思うと、気になって続きをみたくなります。例えばダイエットが続かないことで悩んでいるユーザーに対して、「ダイエットが続かなくて悩んでいるそこのアナタ」と伝えることで、続きの視聴を促進可能です。
また別視点になりますが、スキップボタンを押すためにカウントダウンを見ているユーザーの視点を利用して、その部分にメッセージを表示するという手法もあります。
ポイント3. 違和感やギャップを与える
表示している映像と伝えている内容に、違和感やギャップを与えることも視聴者の心を掴むためのポイントの一つです。人の心理として、違和感を覚えるとその違和感を解消したいという欲求があり、続きを視聴してもらいやすくなります。
またこれから何かがはじまりそうと期待感を持たせることも、視聴を促す方法として効果的です。
5秒をクリアしたあとの動画のコツ
最後に、スキップされない5秒間を突破したあと(5秒後以降)の注意点についてお伝えします。
コツ1. 伝えたい要素を絞る
まず、伝えたい要素をしぼることが重要です。5秒をクリアした後は、ユーザーはいつでも広告をスキップできる状態にあります。そこで間延びした内容を伝えると、すぐにスキップされてしまうので伝えたいことを伝える前に離脱されてしまいます。そういう理由から、内容を複雑にせずわかりやすいCM構成にしておくといいでしょう。
コツ2. ストーリー性をもたせる
続きを視聴してもらうために有効なのがストーリー性を持たせることです。人は絵本や物語を聞かされて育ってきていることから、動画の内容にストーリー性を持たせることで、ユーザーが見続ける可能性を高めます。
ストーリーを作る際には、ターゲット像をあらかじめ決めておき、課題や悩みを伝えることで共感してもらいやすくなります。結果、広告を最後まで視聴してもらうことが可能です。
コツ3. 長くても1分以内に収める
動画広告は長くても1分以内に収めることが重要です。あまりにも長すぎると、CM時間を見ただけでユーザーにスキップされやすくなります。そのため、動画で一番伝えたい内容を絞り、わかりやすく訴求するといいでしょう。
【まとめ】5秒動画の活用方法について
本記事では、5秒動画の活用事例と、5秒で視聴者の心を掴む動画広告をつくるポイントについてお伝えしました。YouTubeのTrueView広告は、開始5秒間はスキップされない仕様ため、その部分でユーザーの注意を引いて続きを視聴してもらえるかが重要。そのためのポイントや、5秒をクリア後の注意点もお伝えしました。
YouTubeはユーザー数6,000万人以上の大きなプラットフォームなので、目的を明確にして活用すると認知度を向上できます。本記事で紹介した内容を参考にしていただき、ぜひYouTubeのTrueView広告の活用にお役立てください。
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この記事を書いた人
吉崎 孝幸
専門分野: Webディレクション・Webライティング
元パン屋。マーケティングとライティングの面白さにハマり、生地作りから記事作りに転身。現在は店舗ビジネスを中心にWebコンサルティングやWebディレクションを行っている。
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