- 更新日 2024.09.01
- カテゴリー YouTube
YouTube視聴者の心を掴む「5秒動画広告」の利用事例まとめ【2024年最新版】
「5秒動画広告の活用事例を知りたい」
「5秒後にスキップされない動画広告の制作ポイントを知りたい」
「YouTubeのTrueView広告を活用したい」
現在さまざまな業界で、YouTube動画広告が活用されています。YouTube動画広告は、ユーザーが動画を視聴している時に表示させる広告。TrueView広告(インストリーム広告)・バンパー広告・TrueViewディスカバリー広告といった、広告フォーマットが用意されています。
・TrueView広告…最初の5秒間がスキップされない動画広告
・バンパー広告…スキップできない6秒動画広告
・TrueViewディスカバリー広告…サムネイル画像と最大3行の広告文が表示される広告。クリックされると動画が再生
本記事ではこの中でもTrueView広告(インストリーム広告)をご紹介。活用事例や制作する際のポイントについてもお伝えしていきます。
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5秒動画とは?
5秒動画とは、冒頭の5秒はスキップできない動画広告のことです。動画広告がスタートし5秒経つと、画面の右下に「広告をスキップ」と表示されます。
視聴者が動画広告の内容に興味がない場合、「広告をスキップ」をクリックすると動画広告が終了し、動画の続きを視聴できます。
5秒動画のメリット
5秒動画のメリットは、動画広告がスタートして5秒間は確実に動画広告を見てもらえることです。短時間ではありますが、認知度を高めたり、サービスや商品の訴求効果が得られたりすることが期待できます。
また、年齢や地域、検索したキーワードなど、ターゲットを設定したうえで動画広告を流すことが可能です。そのため狙ったターゲットに対し、アプローチをしたい場合に役立つでしょう。
はじめの5秒はスキップされない
前述のとおり、TrueView広告は、開始5秒間はスキップされない動画広告のこと。離脱されなければ、この瞬間は確実にアピールできるのが特徴です。
ですが、5秒後にはスキップ可能になるので、この5秒間にスキップされないための施策を考え、動画内容を構成することが、動画広告の成否をわける大事な部分となります。
スキップされないためには、冒頭でインパクトを与えたり、ストーリー性を持たせて続きを気になるように構成するという施策があります。
例えば、ユーザーに問いかけるようなメッセージを投げかける方法や、「20年間、陰キャラ・非モテ軍だった俺が、急にモテだした秘密」のように、ストーリー仕立てにするといいでしょう。
細かいターゲティングが可能
TrueView広告は、細かいターゲティング設定が可能です。
【TrueView広告のターゲティング項目】
・年齢
・性別
・地域
・YouTube閲覧履歴をもとにしたジャンル
・検索キーワード
・視聴時間
・視聴端末
これらを細かくセグメント(絞り込み)することで、ターゲットにより広告の内容を訴求できます。例えばホームセンターが動画広告を出す場合、「30代・男性・DIY」とセグメントした場合、その対象となるターゲットに広告配信されます。
効果がわかりやすい
動画の効果がわかりやすいことも、5秒動画のメリットの1つです。動画広告は表示回数(インプレッション数)やクリック数、再生回数、再生時間などを計測できます。計測結果をもとに動画広告の実績を確認することで、ターゲットや動画の内容が適切なのか検討するのに役立ちます。
5秒を効果的に活用している企業動画広告事例
ここから最初の5秒(TrueView広告)を、効果的に活用している動画広告の事例を解説します。
自動車
LEXUS IS【TOYOTA】
動画時間:1分42秒
トヨタ自動車が提供するLEXUSのCM動画です。マイナーチェンジしたLEXUS「IS」の世界初公開映像になっており、最初の5秒間でレクサスが走り抜けるだけの映像で興味を促進。動画の後半で、さまざまな研究を重ねた末に出来上がったモデルということが映像を見るだけで伝わってきます。
製造の裏側の一部も見ることができるので、LEXUSファンには嬉しい映像。LEXUSのスピード感に加えて、背景に流れるBGMがかっこよさをさらに引き立てます。
【メルセデスベンツ】
動画時間:1分
メルセデス・ベンツの新型スーパースポーツカー、「SLS AMG」のCM動画活用事例です。最初の5秒間で映画のワンシーンのような真剣なまなざしを見せ、「これから何か始まりそう」という期待をユーザーに持たせることで、続きを視聴するように誘導。その後、車が猛スピードで走り抜ける映像が続き、それが終わるまで目が釘付けになります。
とくにトンネル内の側面を走る演出が、ユーザーを驚かせインパクトを与えるように訴求。動画の最後に見せるドライバーの安堵感が、動画撮影の成否がドライバーの腕次第だったことを暗に伝えています。
アパレル
【VALENTINO】
動画時間:54秒
VALENTINOのCM動画事例です。開始直後にCGの蝶が現れ、ユーザーの注意を引きます。全編がCGで作られており、不思議な世界観で全体を表現。マネキンが動き出してVALENTINOのアイテムをアピールしています。
ストーリー調になっているため、「次はどのような展開になるんだろう」というユーザーの興味をひくように訴求。背景で流れているBGMが、動画の世界観をより強調しています。
Gucci Guilty【GUCCI】
動画時間:59秒
ファッションブランド「GUCCI」が提供する、CM動画です。高貴な花をテーマにした「Gucciフローラ」シリーズの、オードパルファムを紹介しています。商品の特徴を文字や言葉で伝えるのではなく、「Gucciフローラ」シリーズの世界観にマッチした世界的な歌手(女優)マイリー・サイラスを起用しているのがポイント。
マイリー・サイラスの「flowers」は、全世界で1兆回を超えるストリーミング数を記録し、2023年にもっともストリーミングされた楽曲として認定されています。Gucciの愛用者だけでなく、マイリー・サイラスのファンにもアプローチできるメリットもあり、2024年8月時点で68万回も視聴された動画広告となっています。
観光
【五ヶ瀬ハイランドスキー場】
動画時間:4分1秒
五ヶ瀬ハイランドスキー場のCM動画活用事例です。動画開始直後に女性がこちらに走りながら話しかけてくる映像からはじめることで、続きが気になるように訴求。カップル間の会話をイメージした構成になっているため、男性をターゲットにしていることがわかります。
彼女とのさまざまなやりとりシーンが、まるで本当のカップルの会話のように感じるので、視聴しているだけで、スキー場に連れていきたくなります。何度も繰り返し伝えられる、「日本で一番南にある五ヶ瀬ハイランドスキー場」というワードが、記憶に残りやすいです。
【日本政府観光局】
動画時間:3分2秒
日本政府観光局のCM動画活用事例です。
日本特有の自然、神社や寺、都市、伝統、現代の生活などが入れ替わりながら流れる映像となっており、5秒の後に何が流れるか気になってしまい、その後もついつい見てしまいます。
次々に入れ替わっていく様子が日本には観光できる場所が豊富にあると感じさせ、見ている人に日本に来たいという気持ちを高ぶらせます。
インバウンド向けの動画になっており、英語版以外にもスペイン語、中国語等の言語版も公開。
また現在(2022年1月20日)時点で1,000万回再生を超えています。
小売
【無印良品】
動画時間:2分03秒
無印良品のCM動画活用事例です。「麻は、着て、育つ」のタイトル通りのイメージで動画を構成。いろいろな環境下で着ることができ、それによってどんどん馴染んでいく過程を映像化しています。背景に流れる不思議なBGMが、無印良品の世界観を際立たせています。
【IKEA】
動画時間:1分02秒
家具量販店IKEAのCMが活用事例です。
最初の5秒でブランド想起させるような印刷をし、なぜ印刷なのかという謎めいた動画広告を作成。その後の動画をついつい見てしまいます。
5秒以降の動画で赤ちゃん用ベッドのCMだったとわかり、浮かび上がっていく文字が赤ちゃんが生まれるということを想起させます。
食品
【十六茶】
動画時間:15秒
アサヒ十六茶のCM動画です。人気女優の新垣結衣さんが、十六茶を飲んで一息つくシーンからはじまります。のどかな雰囲気と思いきや、急に新垣結衣さんの背後から擬人化した十六種類の素材たちが登場しユニークでシュールな内容に切り替わるのがポイント。
擬人化した十六茶の素材が、日々の暮らしの味方になってくれる様子に思わず引き込まれてしまう人が続出し、2024年8月時点で381万回再生されています。
【パルシステム】
動画時間:33秒
パルシステムのCM動画活用事例です。動画の冒頭で「CM Cafe」という表示があり、ユーザーに「ん?」と思わせて視聴を促しています。33秒という短い尺の中で、家族のワンシーンを使って商品のこだわりをアピール。動画の最後にキャンペーンまで訴求しています。
サービス
【ソニー損保】
動画時間:15秒
ソニー損保の自動車保険のCM動画です。暗い夜道に停車する車が映し出され、人気俳優の阿部寛さんの声で「ソニー損保」という声が入るところからスタート。冒頭で社名を伝えることで、何のCMなのかすぐにわかるようになっています。
「夜道って心細いときありませんか」とターゲットを絞り、共感を得るような疑問を投げかけることで当てはまっている人に5秒以降の動画も見てもらうことができます。
日常でふと不安になったり疑問に思ったりするようなことに対して、同社ではしっかりと対応できる保険がある事を、イラストとナレーションで端的に伝えているのがポイントです。2024年8月時点で1,198万回再生されています。
【トーケン】
動画時間:30秒
建設総合サービス業のトーケンのCM動画活用事例です。開始5秒以内に、聞きなれた歌を同社用の替え歌にして開始することで、続きが気になるようにしています。6種類の傘の色を、同社のサービスに見立てて訴求。住宅に関する総合的なサービス提供が可能なことを伝えています。
「5秒で視聴者の心を掴む」動画広告の6つのポイント
TrueView広告(5秒)でユーザーの心をつかむポイントについてお伝えします。
ポイント1. スピード感ある表現
スキップできない最初の5秒間にフォーカスして、一気に情報を提供しスピード感を持たせましょう。勢いでユーザーにスキップする隙を与えずに、CMを最後まで視聴してもらうことが可能です。
中には5秒間を利用して、伝えたい内容を5秒以内にまとめ、それ以降は「スキップしてもいいよ」と表記してユーザーの笑いを取るというユーモアのある広告もあります。
ポイント2. ターゲットを明確にする
ターゲットを明確にして、その層のみに伝わるような内容にします。ユーザーは自分自身に関係のある内容だと思うと、気になって続きをみたくなります。例えばダイエットが続かないことで悩んでいるユーザーに対して、「ダイエットが続かなくて悩んでいるそこのアナタ」と伝えることで、続きの視聴を促進可能です。
また別視点になりますが、スキップボタンを押すためにカウントダウンを見ているユーザーの視点を利用して、その部分にメッセージを表示するという手法もあります。
ポイント3. 違和感やギャップを与える
表示している映像と伝えている内容に、違和感やギャップを与えることも視聴者の心を掴むためのポイントの1つです。人の心理として、違和感を覚えるとその違和感を解消したいという欲求があり、続きを視聴してもらいやすくなります。
また「これから何かがはじまりそう」期待感を持たせることも、視聴を促す方法として効果的です。
ポイント4. スマートフォンで見やすいサイズにする
5秒で視聴者の心を掴むには、動画広告をスマートフォンで見やすいサイズにするのがポイントです。全世界を対象にしたGoogleの調査によると、YouTubeの視聴時間のうちタブレットやスマートフォンが占める割合は75%となっています。
また、NTTドコモ モバイル研究所が、スマートフォンや携帯を所有している全国の15歳〜79歳の男女を対象に行った調査によると、YouTubeの利用率は67.7%です。
そのため、5秒動画の縦横比率は、パソコンの画面サイズではなくスマートフォンで視聴するのに適したサイズにするとよいでしょう。文字の大きさやバランスにおいても、スマートフォンで視聴しやすいように編集すると動画の内容が伝わりやすくなります。
ポイント5. 伝える情報を整理する
スキップされない5秒の間に情報を詰め込みすぎると、本来伝えたいことが視聴者に伝わりにくくなってしまいます。そのため、動画広告をつくるときは、伝えたい情報を整理してください。
具体的には、複数の情報を5秒間に入れ込むのではなく、伝えたい要素を1つに絞るとよいでしょう。5秒で印象を残せるように、サービスや商品のポイントをしぼったりメリットを伝えたりするのがポイントです。
ポイント6. 冒頭でインパクトを出す
動画広告の冒頭でインパクトを出すと、視聴者の興味を引くことが期待できます。5秒間はスキップできないという利点を活かし、ターゲットに向けて伝えたい要素を動画の冒頭に入れるのがポイントです。
仮に5秒後に動画広告をスキップされたとしても、視聴者に伝えたい要素を冒頭に織り込んでいればサービスや商品について知ってもらうことができるため、認知度を高められるでしょう。
「5秒をクリアしたあと」動画広告の5つのコツ
最後に、スキップされない5秒間を突破したあと(5秒後以降)の注意点についてお伝えします。
コツ1. 伝えたい要素を絞る
まず、伝えたい要素をしぼることが重要です。5秒をクリアした後は、ユーザーはいつでも広告をスキップできる状態にあります。そこで間延びした内容を伝えると、すぐにスキップされてしまうので伝えたいことを伝える前に離脱されてしまいます。そういう理由から、内容を複雑にせずわかりやすいCM構成にしておくといいでしょう。
コツ2. ストーリー性をもたせる
続きを視聴してもらうために有効なのが、ストーリー性を持たせることです。多くの人は絵本や物語を聞かされて育ってきている傾向にあるため、動画の内容にストーリー性を持たせることで、ユーザーが動画広告を見続ける可能性が高まります。
ストーリーを作る際には、ターゲット像をあらかじめ決めておき、課題や悩みを伝えることで共感してもらいやすくなります。結果、動画広告を最後まで視聴してもらうことが期待できるでしょう。
コツ3. 長くても1分以内に収める
動画広告は長くても1分以内に収めることが重要です。あまりにも長すぎると、CM時間を見ただけでユーザーにスキップされやすくなります。そのため、動画で一番伝えたい内容を絞り、わかりやすく訴求するといいでしょう。
コツ4. クロージングでアクションを促す
クロージングがきちんとできていないと、動画広告の意図が視聴者に伝わりにくいです。視聴者に対し「何をしてもらいたいのか」をはっきり伝えたうえで行動を促さないと、費用対効果や集客効果が得られにくくなってしまいます。
見積もり依頼やダウンロードなど、どのような行動に結びつけたいのか、具体的に訴求することが大切です。
コツ5. 検証を重ねる
「視聴者は、なぜ5秒後にスキップせずに見てくれたのか?」という検証を重ねると、新たな動画広告をつくるときの施策立案に役立ちます。たとえ動画広告による集客効果が期待以上に得られなかったとしても、検証を重ね改善することで、費用対効果や集客効果を高めやすくなるでしょう。
「スキップされずに見てもらえた数」と「スキップされた数」を比較するだけでなく、5秒で伝わっているのか、ターゲットにマッチしているのかなどもチェックしてください。
【まとめ】5秒動画の活用方法について
本記事では、5秒動画の活用事例と、5秒で視聴者の心を掴む動画広告をつくるポイントについてお伝えしました。YouTubeのTrueView広告は、開始5秒間はスキップされない仕様ため、その部分でユーザーの注意を引いて続きを視聴してもらえるかが重要。そのためのポイントや、5秒をクリア後の注意点もお伝えしました。
YouTubeはユーザー数6,000万人以上の大きなプラットフォームなので、目的を明確にして活用すると認知度を向上できます。本記事で紹介した内容を参考にしていただき、ぜひYouTubeのTrueView広告の活用にお役立てください。
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この記事を書いた人
吉崎 孝幸
専門分野: Webディレクション・Webライティング
元パン屋。マーケティングとライティングの面白さにハマり、生地作りから記事作りに転身。現在は店舗ビジネスを中心にWebコンサルティングやWebディレクションを行っている。
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